有意注意で判断力を磨く

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稲盛塾長の講話より
「有意注意で判断力を磨く」という項目から始めます。この「有意注意で判断力を磨く」いう項目のなかには、次のように書いてございます。

目的を持って真剣に意識を集中することを有意注意といいます。
私 たちはどんなときでも、どんな環境でも、どんなささいなことであっても、気を込めて取り組まなくてはなりません。最初は非常に難しいことのように見えます が、日頃、意識的にこれを続けていると、この有意注意が習慣になってきます。そうなれば、あらゆる状況下で気を込めて現象を見つめるという基本ができてい ますから、何か問題が起きても、すぐにその核心を掴み、解決ができるようになります。
物事を、ただ漫然とやるのではなく、私達は日常どんなささいなことにでも真剣に注意を向ける習慣を身に付けなければなりません。

こ の「有意注意」というのは、自分から意識をそちらのほうに向けて、一生懸命その事に意を注ごうということです。意というのは自分が持っている意識です。こ れに対応しますのに無意注意があります。これは何も心しないで、たとえばパタッと音がしますと、ちょっと雑音がするとポッと振り返る。なんだろうと思って 見る場合は有意注意なのですが、なんだろうではなしにフッと見る。そういうのを無意注意と言います。
日常起こってくるどのようなことでも、事は小 さいように見えても、自分の会社にとっては非常に重要なことばかりのはずです。ところが重要なはずなのに実は、まあ大したことはないわ、簡単なことやない かというので、あまり深くも考えないで、フムフム、ウンウンと聞いたり、または人さんの話をウンウンと聞いたりというのが、我々の実際の仕事をしている通 常の姿だと思います。
私は、若いときに京セラという会社をつくっていただいて、取締役技術部長で始まったわけですが、素晴らしい経営者、または素 晴らしいリーダーというのは、瞬間に素晴らしい判断ができる人でなければ、大会社、何万人という従業員を背負って立つような経営者にはなれないはずだ。ど うすれば、そういうことができるのだろうかと思っていました。もともとそういう鋭い頭、鋭い能力を持った人だったんだろうか。とすれば、私みたいな者がそ ういうことをできるだろうか。それはできないに違いないというふうに思っていました。しかし自分は、能力はあまりないけれども、どんな簡単なことのように 見えることでも、真剣に考えて、物事を考える習慣を付けよう。そう思って、どんな些細なと思えるようなものも、実は真剣に考えて物事を考えるということを しようと思ってやってきました。
普通の人ですと、事が小さい、事が簡単なことだというので、「ああ、ああ」と言って、「ま、それはこんなもんでい いでしょう」ということで済ませている。極端に言うと、偉い人になってくると、「いや、それはもう君、考えておけばよろしい。君に任すわ」てなことでもっ て、部下に任す。
そういうなまくらなことをしょっちゅうやっておって、いざ鎌倉、会社の浮沈に関わるという大問題が発生したときに、さあ、考えよ うと思って考えてみたって、いつもが浅い考えしかしていない、つまり、意識して意識を注ぐといいますか、真剣に物事を考える習慣がついていないものですか ら考えられないわけです。
いつもどんな小さなことでも、どんな些細なことでも、ものすごく真剣に、ド真剣に考えるという習慣がついている人です と、それは毎回毎回、毎日毎日トレーニングされますから、とぎすまされていきます。つまり、物事を考えるのがとぎすまされて鋭くなり、そしてもちろん速く なっていく。ですから偉い人になると、パッと聞いて、あ、それはこうすればいい、と。それは考えていなくて、過去に経験があるからポッと言ったのではない んですね。そのくらいの速さでもって思考が回っている。それは年中そういうことをトレーニングしてきたからなのです。
先ほども言いましたように、いつもがそういうド真剣に物事を考えようとしていませんと、そういうことは身に付いてこないんです。そのために私は、「有意注意で判断力を磨かなければいかん」と、申し上げているわけです。
こ れは、大会社をやっているから、それが要るというのではなくて、今日も50歳代の人がたくさんおられましたけれども、今からでも遅くはありません、それを 習慣づけるということ。それは判断力がとぎすまされていきますから。ものを考えるときには、必ず意識をそちらのほうに向けて、深く深く考えていくという習 慣がついていませんといかんということでございます。

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このページは、前田が2008年7月12日 08:39に書いたブログ記事です。

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