机上の学問だけではモノは完成しない

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稲盛塾長の講話です。

どうして私がこういうことを言い出したのかといいますと、これ は皆さんの企業経営のなかでもそうだと思います。たとえば、大学卒業の優秀な人材がほしいというので、皆さんのところでもそういう人材を採用しておられる と思いますが、ところがそういう人材は大学でいろいろな勉強をしてきています。耳学問であったり、目学問であったり、教科書やら参考書、いろいろなもので 勉強してきた知識を持っているわけです。ただし、それは自分でやったのではなくて、知識でもって「できる」と思っているわけです。
ところが、人間とは不思議なもので、知識で「できる」と思ったものが、現実にも「作ることができる」と錯覚しているケースがたくさんあるんです。大学で優秀であればあるほど、本人が手を染めて作ったことは一回もないのに、「できる」と思っているケースがあります。
中 小企業の場合には、優秀な若い学卒がほしいと思っているし、実際そういう人を採用します。また、中途入社で優秀な技術屋さんが入ってくれるとたいへん嬉し い。そして、その人の意見に従っていろいろとやっていくわけです。その人も机の上で、自分が今まで勉強をしてきたことを一生懸命にやってくれます。ところ が、いざ事業を始めてみると、なかなかうまくいかないというケースに遭遇するわけです。それは、理屈では「できる」はずだったのに、実際には違っていたか らなんです。つまり、現場を知らないために、できるはずだったものが作れなかったわけです。
京セラフィロソフィのなかでは、ですから経験が重要だ ということも言っていますが、この「現場主義に徹する」という項目は、私自身、会社に入って研究している段階で強く感じたことでもあります。勉強したこ と、そして現場で自分が経験したこと、この二つを併せて初めて「できる」「やれる」「作れる」ということになっていくんです。ですから、現場に出て、現場 の作業者と一緒に作業をし、実際に自分で経験することがたいへん大事であるということを、「現場主義に徹する」という言葉を使って社員に要求してきたので す。

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このページは、前田が2008年8月28日 15:11に書いたブログ記事です。

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