逃げ道を断つ

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 ベテラン社員のT氏が20代の頃のことです。大きな事業に挑む直前、社長から「君の趣味で、特技と言えるものはあるかい」と訊かれました。

 氏が「大学時代から始めた囲碁です」と答えると、「それを封印【ふういん】するように」と言われたのです。その意味を社長は次のように説明しました。

 「得意なものがある人は、厳しい状況に入るとそこに逃げ込んでしまう。今回の事業は生半可じゃない。全精力を傾けて取り組むために、退路を断ちなさい」

 浮【うわ】ついた気持ちで仕事に臨【のぞ】むつもりはなかったT氏ですが、「退路を断ちなさい」の一言に、真剣さがまだ足りなかったことを思い知らされました。

 行き詰まった時、気分転換にと囲碁に気持ちが流れそうになりましたが、それを振り切って氏は事業に邁進しました。半年後、無事に事業を成功させて、社長のもとに報告に行くと、「よくやった。囲碁はもう解禁だね」と言われたのです。

 言い訳を捨て、勝負時には退路を断ってこそ、真剣さはいっそう増します。時には大切な何かを断って、自分の本気度を高めて仕事に取り組みましょう。

 
今日の心がけ私は退路を断って仕事をします
  

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このページは、前田が2009年7月19日 10:04に書いたブログ記事です。

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