2011年10月アーカイブ

困ったこと

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 福島第一原子力発電所の事故から半年以上が経過します。電力不足は全国へと波及【はきゅう】し、事業維持に強い危惧【きぐ】を感じる企業も少なくないでしょう。

 総じて節約ムードが各地に広がっています。気持ちや行動までが縮小ムードへと向かうケースが出てくるかもしれません。

 B社長は計画停電の実施を受け、ローンを組んで太陽光発電設備や温水器を取り付けました。それと同時に、節電意識を必要以上に持たないことにしたのです。

 すると支払った電気料金より、電力会社に譲渡した電力の対価のほうが多く、経済的にも余裕が出てきました。

 「困ったこと」をキッカケにして一歩も二歩も前進する人は、そのマイナス要因の影響で不幸になることはありません。マイナスをプラスへと転換する発想こそ、本誌を活用されている読者の真価であると言えるでしょう。

 「困ったこと」は時と場を選ばす私たちを襲います。その際にこそ、人や企業の真価が問われます。想像力・実行力を駆使【くし】し、上昇への気流を発生させましょう。



今日の心がけ想像力を豊かに働かせましょう

人間関係の基本

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 どのような言語にも挨拶【あいさつ】の言葉があります。日本語で「こんにちは」、英語で「ハロー」、フランス語で「ボンジュール」などです。

 これらは、挨拶とは国や地域によらず、日常生活にあって当たり前であることを意味しています。しかし、かえって身近な人との挨拶ほど、私たちは雑にこなしている場合があります。

 挨拶のポイントである「スマイル」「アイコンタクト」「自分から先に」「明るい声」の話を聞いたIさん。自身が苦手だと感じるアイコンタクトの向上のため、まず鏡の中の自分の顔を見続けることから始めました。

 すると普段の会話でも会議でも、発言者の顔をまっすぐ見られるようになり、話の内容も今以上に把握【はあく】できるようになりました。挨拶が挨拶だけに終わらず、会話力にまで波及した好例でしょう。

 ビジネスでもプライベートでも、「自分から、明るく、ハッキリと」を意識した挨拶によって、より確かな人間関係を築いていきましょう。



今日の心がけ挨拶上手になりましょう

 M氏は、新居【しんきょ】を構【かま】えたいと考え、一年前から住宅購入の準備を進めてきました。

 情報誌などを頼りに、新築建売り住宅を探しましたが、都合の良い物件が見つかりませんでした。特に、Mさんにとって不都合だったのは、神棚【かみだな】を祀【まつ】る場所と仏壇を安置する場所がないことでした。

 後日、自由設計の注文住宅を購入することになりました。狭い中にも、懸案【けんあん】だった神棚と仏壇の定位置も確保することができました。

 多忙な日常を送る職場人にとって、心を落ち着かせて「敬虔な気持ち」になる時間を持つことは、生きる力を養う良い機会でしょう。

 こうした空間や時間を持つことは、ムダであると考える人がいるかもしれません。しかし、日常社会と少し距離を置きながら自己を見つめることは、敬虔な気持ちを養うための大切な時間だといえます。

 人生の中で何が大切なのか、何をしたいのかと、自分に問いかける機会を持ち、心を整えてから、仕事や家庭と向き合ってみてはいかがでしょう。



今日の心がけ仕事に臨む心を整えましょう

ヒット商品の背景

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 書類を綴【と】じる器具といえば、すぐ思いつくのが※ステープラーでしょう。

 通常、ステープラーは金属針を使って紙を綴じます。大手文具メーカーのコクヨは、従来からあった、針を使わずに紙で紙を綴じるステープラーに改良を加え大ヒットに繋【つな】げました。そのきっかけは展示会場での見学者の疑問の声でした。

 「紙で紙を綴じる」という不思議な作用は、担当者が言葉で解説をしてもなかなか理解が得られませんでした。そこで、その仕組みを目に見えるように一部をスケルトン化して、消費者の「知りたい」という好奇心に応えました。

 その結果、道具としての機能性もアップし、発売から7ヵ月で74万個を売り上げたのでした。

 私たちの仕事においても、お客様より要望を寄せられる機会があります。そのニーズを瞬時に察知し、判断して行動する力が求められます。

 発想を柔軟に、視野を広く、相手の声に耳を傾け、その時その場その人にあった応対を心がけたいものです。



今日の心がけ柔軟な対応を身につけましょう

今を大切に生きる

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 A子さんは数年前、生涯【しょうがい】にわたりボランティア活動をしようと、単身インドへと渡りました。しかし現地の指導者に言われたのは、「あなたの足元で今できることは多くあります。さあ日本に戻りなさい」という言葉だったのです。

 その言葉に感銘を受けたA子さんは、〈看護師になって人の役に立ちたい〉と、帰国した後に看護学校へ通い始めました。

 ある日、看護実習で末期ガンの患者を担当することになりました。持ち前の明るさで、患者と一緒に歌を歌ったり、会話をしたりして心を交わしたA子さん。しかし、翌日、その患者は亡くなってしまったのです。

 元気だった人が世を去る姿に接し、以前に学んだ「今日のほかに人生はない」「今を大切にしよう」という言葉が心にストンと落ちました。そして「一日を大切にするために、喜んで朝を迎えよう」と朝起きを始めたのです。

 今を精一杯に生きることは、自身の生命を尊重することです。そして自【みずか】らが一所懸命に生きていれば、周囲の生命も尊重することに通じるのです。



今日の心がけ生命を輝かせる生き方をしましょう

情熱を伝える

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 物事の伝達は一対一が基本です。内容が正確に受け止められているかを、相手の表情や仕草から推【お】し量【はか】れるため、その確認もしやすいものです。ダイレクトに話ができるため、内容がより具体的で細やかにできるメリットもあります。

 一方、大勢【おおぜい】に一斉【いっせい】に伝える状況では、必要最小限の項目をメリハリよく伝えなければ効果がありません。へたをすれば、皆の士気を下げてしまいかねないため、一対一とは異なった工夫が求められます。

 両方に共通するのは、「何としてでも理解してもらいたい」という情熱です。話し方が上手であっても、「立て板に水」式の話が印象に残りにくいのは、伝えたいという情熱が感じられないからです。

 情熱の源は、日々の仕事に正対【せいたい】することで醸成【じょうせい】されます。加えて地道ともいえる滑舌【かつぜつ】練習や発声練習も、伝達力を向上させる大切な要素です。

 上手く伝わらない時には、聞き手に改善点を確認する、自分の声を録音して聞き返すなどで向上を図ります。日々の仕事は伝えることの連続なのです。



今日の心がけ情熱を伝える意識を持ちましょう

活力の源はどこに

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  A氏は東日本大震災で被災【ひさい】し、命は奇跡的に助かりましたが、住居と経営していた小料理店三店舗が津波で流されました。しかしその氏が、8月に隣町で再起第一号店をオープンしたのです。

 震災から半月後の4月初旬、避難所で暮らすA氏を見舞った知人のYさんは、その時に彼が発した言葉に深く感動しました。

 「奇跡的に家族全員が助かりました。そして板前さんたちも無事でした。家族と社員という財産を生かさない手はありません。すぐにも復活させますよ。いま店の候補地を考えているんです」と熱く語ったそうです。

 Yさんは後日、「自分を支えてくれている人がいて、また自分が支えていかなければならない人がいる。その自覚に達した時、計り知れない力が漲【みなぎ】ってくるものだということをA氏から学んだ」と周囲に語りました。

 経営者であれ社員であれ、家族や同僚の存在が日々の活力源になっていることを、もっと強く自覚したいものです。



今日の心がけ身近な人への感謝を深めましょう

さりげない一言

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 他人【ひと】からのさりげない一言で、心が癒【いや】されることがあります。

 一日忙しく働いた時に、温かいねぎらいの言葉をかけられると、たちまち疲れも吹き飛んでしまう気がするものです。

 問題は、その言葉です。どのような言葉でもいいというのではなく、私たちには「言われて嬉しい一言」があるはずです。

 ある調査によると、男女共に嬉しい言葉は「ありがとう」でした。男性で人気が高かったのは、妻からの「お疲れさま」のねぎらい、女性からのリクエストが多かったのは、夫からの「おいしい」との料理への褒【ほ】め言葉でした。

 言葉遣いは心遣いです。さりげない一言であっても、充分に感謝や思いやりの気持ちは伝わります。自分の心を察してもらえた時、相手に対しての様々な行為をしてあげたくなるものです。

 人間関係は複雑なように感じられますが、案外と単純なものです。相手は自分

心と心のつながり

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  サッカー日本代表のキャプテンを務める長谷部誠【はせべまこと】選手は、自信を持つことは必要であっても、「上から目線」には気をつけているといいます。

 一方で逆に、「下から目線」ともいえる、媚【こび】を売ったり、下手【したて】に出るのも自分自身を貶【おとし】めることになり、心にはマイナスに作用すると述べています。

 誰とでも同じ目線で接することが、心の安定につながるという意味ですが、常に同じ目線でいるための練習として、朝礼において本誌を読んでの感想発表をうまく導入してみてはいかがでしょう。

 感想を述べる人は、自分が今日の文章を読んで感じたことを、何の自慢も卑下【ひげ】もなく、素直に語ることが大切です。感想を聞く人は、その内容に良い悪いといった自己の評価を挟まず、ただ淡々と一つの事実として聞きます。

 人と接するとは、人と会話をすることに他なりません。自分を表現し、他人【ひと】の表現を受け入れることが、結果的に心の安定に影響を及ぼします。話す、聞くなどの日常の行動の一つひとつが、自分の心を養っているのです。



今日の心がけ同じ目線で接しましょう

愛こそが力を引き出す

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  特別支援学校教諭【きょうゆ】のN先生は、高等部の学級担任を任【まか】されました。様々な病状・特性のある生徒たちですが、皆、就職や進学の希望を持っています。

 N先生は、会社の就職説明会に出かける際は、〈生徒と最も近くにいる自分が、親のような気持ちで必死になるべきだ。そうでなければ、先方の担当者も真剣に聞いてくれないだろう〉と感じています。

 「この生徒には、こういう良いところがあります。どうかよろしくお願いします」という気持ちで臨【のぞ】もうと考えているのです。

 生徒たちが卒業するまでに、進む道をきちんと作ってあげたいと思うN先生。生徒を褒【ほ】め、励まし、信じることによって、ハンディを持つ生徒たちにやる気が出てきました。そして、N先生の学級の生徒8名のうち、6名が進学・就職を果たしたのでした。

 職場においては、とくに上司の愛情が部下のやる気や能力を引き出します。活力のある明るい職場にするには、上司の部下に対する愛情が欠かせないのです。



今日の心がけ愛情ある人間になりましょう

口癖【くちぐせ】

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 会話をしている時に、思わず出てしまう口癖があります。その中には、相手に不快感を与えたり、自身のやる気や思考力を低下させるものもあります。

 相手に不快感を与える口癖として、「前にも伝えたけれど」と相手を責める言葉があります。相手が何かを言うたびに、「困るんだよ」「おかしいな」と決めつける言葉を使う人は要注意です。

 また一方的に話を打ち切るような、「もういい」「わかっている」なども避けるべきです。

 辛い時や腹が立った時に、心の中でつぶやく口癖として「どうせ・・・」「絶対無理」「もう疲れた」などがあります。これらは、やる気を低下させる口癖です。

 困った口癖が出そうになった際には、現状を肯定する言葉に変えてみることです。相手に対して「助かるよ」「いい感じだね」、自分に対して「絶対にできる」「いいぞ」「自分ならば大丈夫だ」などです。

 口癖を通じて、自分の思考パターンをプラス思考に変換してみましょう。



今日の心がけプラスの言葉を身につけましょう

おしぼり

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 私たちの身の周りには、日頃忘れがちな「日本特有の良い物」が、多く存在しています。飲食店などで提供される、手を拭く「おしぼり」もその一つです。

 そもそものルーツは、公家【くげ】が客人【きゃくじん】を家に招く際に提供した「塗れた布」が原点だと考えられています。江戸時代には、峠の茶屋に水を張った桶と手ぬぐいが用意され、旅人はそれを絞って汚れた手足をぬぐったといいます。

 東日本おしぼり協同組合理事長の西内毅【にしうちつよし】氏は、「おしぼりは『おもてなし』の精神を形にしたもの」と言います。

 「おしぼり」の使い良さは、日本人だけでなく来日した海外の人々からも、「清潔感がある」「大事にされている気がした」と好評を得ています。

 物の由来や性質を充分に知ることは、その物に備わっている力をより良く発揮させ、そして働かせることにつながっていきます。

 今日は普段よりも道具や商品に関心を持ち、感謝の心を配りながら、物を使用してみてはいかがでしょうか。



今日の心がけ物に心を配りましょう

手書き文字

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 パソコンや携帯メールでの通信が主流になりつつあり、最近は手書き文字に触れる機会が少なくなってきました。

 ビジネス文書は理路整然【りろせいぜん】と並んだ活字が読みやすいのですが、礼状こそは、心のこもった手書きで出したいものです。活字と違って、手書き文字からはその人の心が伝わってくるようで、温かさを感じます。

 中国の思想書『法言【ほうげん】』の中で、揚子雲【ようしうん】は「書は心画なり」と言いました。「書は個人の精神の表現であり、心の画である」との意味です。

 文字が上手に書けなくても、正確にていねいに喜んで書くことで、その思いは伝わります。特に数字や氏名は明確に書くように注意しましょう。

 走り書きは、受け取った側が返事を出そうとしても読み取れなかったり、間違って把握【はあく】してしまう場合があり、迷惑をかけてしまいます。

 文字は自分の性格や持ち味と知って、面倒がらずに喜んで、きれいに書きたいものです。



今日の心がけ書は心画と知りましょう

成果が上がる英断

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 大事な事柄【ことがら】を決断する際に心が揺【ゆ】らいで、家族や信頼する他者に相談したり、占ってもらった経験を持つ人は多くいるでしょう。

 経営の神様といわれる松下幸之助氏でさえ、多くの占い師の言葉に熱心に耳を傾けたといいます。一方で氏は、それを鵜呑【うの】みにはしませんでした。

 松下氏は、後【のち】に会社の中心地となる大阪の門真【かどま】市に工場を新設する際、多くの易者【えきしゃ】から、それまでの工場から見て鬼門【きもん】に当たるため、進出を止められました。

 しかし氏は、「今の工場からいえば、北海道でもどこへ行ってもすべて鬼門に当たる」と言って門真市への進出を決断し、見事に事業発展に結び付けました。

 助言や占いなどを蔑【ないがし】ろにするものではありませんが、意見が分かれることもあり、時を経ても何が正解だったのかがわからない場合もあります。

 意見を聞いた上で、最後に判断を下すのは自分自身です。決めたからにはその責務を負って突き進まなければなりません。

 英断する人は、一度決めたら迷わずに進む「胆力【たんりょく】」に優【すぐ】れているのです。



今日の心がけ迷わずに進みましょう

まず動いてみよう

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 〈やらなければいけない〉とわかっていても、なかなか物事に着手【ちゃくしゅ】できない場合があります。

 仕事の締め切り日が迫【せま】ってくると、時間ばかりが過ぎていき、焦ってしまうものです。そうした時に、一歩進む手立てとなる先人の言葉があります。

 「ひとたびペンなり鍬【くわ】なりを手にして、最初の一字を書くなり、あるいは、一打ちをするなりしてしまえば、事柄はすでに、ぐっとやさしくなっているのである」。『幸福論【こうふくろん】』の著者【ちょしゃ】、カール・ヒルティの言葉です。

 そして、「ところが、なかなか手をつけず、準備ばかりしている人がいる。切羽詰【せっぱつま】ると、気ばかり焦って、いよいよ仕事が手につかない。そういう人の背後には怠惰【たいだ】が隠れている」と続きます。

 物事がなかなか進まない時は、とにかく一歩を踏み出して、動いてみることが大事です。着手しているうちに、何か見えてくるものがあります。動くことで、結果は後からついてくるのです。



今日の心がけ◆まず行動に移しましょう

沽券

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  「沽券に関わる」という言葉をしばしば、耳にすることがあるでしょう。これは、「評判・品位・体面などに差し障【さわ】りとなる」という意味です。

 「沽」はもともと「売る」の意で、「沽券」は、売り主から買い主に渡す「売り渡しの証文。土地・山林・家屋の売買・所有を証明する文書」を指しました。

 これが転じて、土地の売値を指すようになり、さらに体面や品格を表わす言葉へと変化していきました。

 体面や品格は、おおむね人に対して使いますが、「我が社の沽券に関わる」と表現する場合もあります。

 業績は、企業の営業成績を表わす言葉です。企業の品格は、長期にわたる誠実な企業経営の蓄積によるものです。取引先や顧客、ひいては社会全般からの厚い信頼や信用の上に徐々に磨かれ、築かれていくものでしょう。

 それは、社員一人ひとりの業務に向かう誠実な姿勢抜きには、得られません。「信頼を築くのは自分」と自覚して、今日一日の仕事に向き合いたいものです。



今日の心がけ誠実に仕事をしましょう

人々の絆

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 東日本大震災から半年以上が経過しましたが、本格的な復興へ向けての支援は未【いま】だ厳しい状況です。

 新しい構想を実現するにしても、教育や経済支援など多くの問題が山積し、十年以上の歳月が必要であるといわれています。

 被災地以外の人たちにとって大切なのは、この災害を風化させないことです。自分にできる支援を継続する姿勢が求められます。金銭や物資の支援、行動による支援、そして誰でもできる、被災地に心を向けるという実践です。

 食事をする際に、「被災地の皆さんは、どのような食事をしているのだろう」と考えてみること、家族団らんの際に「ゆっくりとくつろいでいるのだろうか」と思いを馳せることです。すべては「思い」から始まります。

 震災以降、人とのつながりを求める意識が強くなっているといわれます。助け合い協力し合うという、人との結びつきの重要性を再認識していきたいものです。

 被災地の方々に心を馳せ、被災地の情報の風化を防止していきましょう。



今日の心がけ人との絆を大切にしましょう

世界制覇のカギ

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っv今年7月、女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」が、FIFA【フィファ】女子ワールドカップ・ドイツ大会で初優勝という快挙【かいきょ】を成し遂【と】げました。

 世界の強豪チームを相手に、小柄な日本の選手たちが、最後まで粘り強いプレーを繰り広げた末の勝利でした。

 夢を叶えるには、大きな夢を持ち続け、諦めないことだという主将の澤穂希【さわほまれ】選手。「優勝するシーンしか想像できなかった」と世界制覇のシーンを強くイメージしていました。その強い信念と機動力は、学ぶべきところがあります。

 この姿勢はスポーツに限らず、私たち職場人にも必要です。常に目標意識を高く持ち、積極的に取り組む姿勢は、仕事のプロフェッショナルといえます。

 目標に対し、〈きっとできるぞ、きっとやるぞ〉という強い信念で望むことが、仕事の成否【せいひ】を左右します。

 必ずやり遂げるという心意気を持って、「できない、やれない、能力がない」という消極さを、今日から捨てていきたいものです。



今日の心がけ必ずやり遂げるという信念を持ちましょう

心のアンテナを張る

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  旧暦の元禄7年10月12日は、俳諧【はいかい】師・松尾芭蕉【まつおばしょう】の命日です。

 芭蕉の代表作『おくのほそ道』は、江戸から東北を巡【まわ】り、北陸への2600キロに及ぶ旅路で詠んだ俳諧紀行文です。

 その中に、「石山【いしやま】の石より白し秋の風」という句があります。古来、秋風は白風【はくふう】ともいいました。「この辺りに吹く秋風は、石山寺の石よりなお白くて厳しそうだ。それだけに神聖な気配の濃い土地である」という意味です。

 その土地や日常生活の中から季節を感じ取り、五・七・五の句に表わすには、心のアンテナを張り巡らせ、周囲に目を配っていなければなりません。

 心のアンテナを張ることは、職場でも役立つものです。職場の状況は刻一刻【こくいっこく】と変化します。誰よりも早く「今、何が必要か。何をすべきか」と考えるのは、仕事を円滑に進めるための大切な心得です。

 思いをかければ、何かが心に響いてくるものです。心を広げ物事をキャッチし、先手の行動を取って進んでいきましょう。



今日の心がけ周囲に目を配りましょう

自らを誇らず

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  人は得【え】てして、成果の上がったことに関しては自分を誇り、その逆に失敗や上手くいかなかったことに関しては、人のせいにしてしまう弱さを持っています。

 本田技研工業を創業した本田宗一郎【ほんだそういちろう】氏は晩年に、「一番後悔【こうかい】したことは、自分の会社に『ホンダ』という名前をつけたことだ」と語っていたといいます。

 会社は一人でつくったわけではなく、皆でつくったのであるから、いつまでも本田と言っているのは恥ずかしいと思っていたのです。

 本田氏は自身の子を後継とせず、また三代目の社長就任パーティーには参加しませんでした。参加しない理由を問われた時に、「私が行ったら、みんな私に寄って来る。今度社長になった人に失礼ではないですか」と答えたそうです。

 世の中に名を馳【は】せる大きな事業を行なったにもかかわらず、自分を誇らず常に泰然自若【たいぜんじじゃく】としているところに、多くの人は大きな魅力を感じるのでしょう。

 自分を認めてもらいたいと思う欲求は、誰しも少なからずあります。しかし、多くの仲間たちに支えられていることにも、思いを馳せてみたいものです。



今日の心がけ他人の行為に感謝しましょう

飛び込み営業

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  営業社員として2年目のNさんは、取引先を訪問後に、会社の方針で飛び込み営業をしています。しかし、Nさんは、飛び込み営業が苦手でした。

 初めての訪問先のため、商談に結びつくことがなく、きちんと話を聞いてもらえないことがほとんどでした。そのような中〈自分は会社に貢献できているのか〉と疑問に思う日々が続いていました。

 ある日、Nさんは先輩に同行しました。先輩は、豊富な資料を準備し工夫を施【ほどこ】すなど、Nさんとの差は一目瞭然【いちもくりょうぜん】でした。

 今までの自分の姿を振り返ると「営業成績を伸ばしたいために、お客様の意志に関係なく押し付けになっていた」「熱意がなかった」などの違いがはっきりと認識できたのです。

 その後、Nさんはお客様の話をよく聞き、熱意を持って自社の製品を紹介できるようになったのです。お客様の存在があって初めて商売は成立します。「すべてを決するのはお客様だ」という認識で、自身の言動を吟味【ぎんみ】しましょう。



今日の心がけ熱意を持って取り組みましょう

周囲への配慮

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  人が快適に生活を送っていくためには最低限のルールがあります。ルールが守られず不快な思いをした経験のある人は多いでしょう。

 Tさんが関西地方への出張で新幹線を利用した時の出来事です。途中の駅から一人の若い男性が乗車し、Tさんの前の座席に座りました。

 男性はいきなり座席を目一杯に倒して座ると、携帯電話を取り出し大声で通話を始めたのです。その後しばらくすると、座席を元に戻さずに他の車両へ移動していきました。Tさんはその行動に唖然【あぜん】としてしまいました。

 電車内では他にも、座席に荷物を置いている人、優先席に我が物顔で座る若者、降りる人を振り切って車内に乗り込もうとする人など、周囲への配慮を欠く行為が多く目につきます。

 公共の場では、自分の行為が周囲の人にどのような影響を及ぼしているのかを冷静に振り返ることが大切です。周囲に嫌な思いをさせず、お互いに快適でいられるよう、最低限のルールを遵守【じゅんしゅ】していきたいものです。



今日の心がけ自身の行動に責任を持ちましょう

心を通い合わせる

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 職場において、スムーズな人間関係を築く努力は、重要な要素です。

 「言いたいことが言い合える」「阿吽【あうん】の呼吸で動き合える」など心が通い合っている時、見事な仕事の出来栄【ば】えを生み、その処理スピードも高まるのです。

 反対に、心が通い合いにくくなっている時は、誤解が誤解を生むように、あらゆるタイミングがかみ合わなくなり、投げやりな言動【げんどう】も多くなりがちです。

 とはいえ、初めからスムーズに、心が通い合っている関係はありえないでしょう。また、心が通い合いにくい原因を相手のせいにして責めても、人間関係の悪循環を招いてしまうでしょう。

 では、良好な人間関係を築くにはどうすればよいのでしょうか。まず、お互い不完全な心を持つ者同士という認識が必要です。次に仕事の目的を見失わないことです。最後に、相手を変えようとする前に自分の言動を変えていくことです。

 人間関係がスムーズにいかない時こそチャンスと捉【とら】え、そこから新たな道を探る時、職場環境は整えられ、目的を共有しながら発展させていけるのです。



今日の心がけより良い人間関係を築きましょう
  

商品の取り寄せ

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 Mさんは百貨店で、商品を購入しようとしました。在庫がなく取り寄せのみの扱いのため購入を諦【あきら】めかけましたが、店員が、自宅まで無料配送する旨と配送予定日を教えてくれたため、商品を購入することにしました。

 ところが、配送予定日を過ぎても商品が届きません。Mさんが百貨店に携帯電話を掛けると、購入時に対応した店員が事情を説明してくれました。

 遅れた理由は、取り寄せた商品が不良品であったため、メーカーに再度発注したとのことでした。Mさんにその旨を説明するため、何度か自宅に電話を入れたものの連絡が取れず、手紙にて詫び状を送付したと伝えられたのです。

 自宅に帰ると詫び状が届いており、留守番電話にも何度もお詫びの連絡が録音されていたのです。その誠意ある対応に、Mさんは自宅の電話を確認せず、度重なる連絡に気づかないでいた自分を深く反省したのでした。

 店員の誠意ある対応によってお客様の満足度は違っていくものです。トラブルに遭遇【そうぐう】した時こそ、相手の立場に立って誠心誠意、対応していきたいものです。


今日の心がけ◆お客様の立場を考えましょう

瞬時の判断力

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 ある日Sさんが電話に出ると、お客様から「道に迷ってしまったので御社【おんしゃ】までの道順を教えてほしい」と言われました。

 早速Sさんは、インターネットで会社への道のりを確認し、電話口で案内をしてみましたが、上手く伝えることができず、次第に焦【あせ】り始めました。

 その様子を見かねた隣席のK子さんが、「会社に程近いTホテルの場所を伝えて、そこに私がお迎えに伺うと伝えてください」と助け舟を出してくれたのです。そして、お客様は無事に到着することができたのです。

 Sさんは〈K子さんは瞬時に的確な判断をしてくれた。彼女の日頃の業務に取り組む姿勢が、行動として表われたのだろう〉と感じました。

 そして、自分が瞬時にこうした働きができるかどうか、日頃の姿勢を振り返りました。すると、反省点が幾つも浮き上がり、自身の甘さを痛感したのでした。

 私たちは電話応対に限らず、様々な場面で瞬時の判断を要する時があります。日々の業務と真摯【しんし】に向き合い、その判断力を高めていきたいものです。



今日の心がけ◆瞬時の判断を養いましょう

物と者

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 道端にゴミを捨てたA氏の姿を見て、B氏は「世の中には、人を捨てる奴【やつ】と拾う奴がいる。そんな捨て方をすると、人を捨てることになるぞ」と言いました。

 A氏は、その言葉の真意【しんい】がつかめないまま、一年の月日が流れました。ある日、A氏は会社の研修で「物=者(人)」と教わりました。

 講師は「まだ使える物を捨て、次々に買う人がいる。物を粗末に扱う人は、人の接し方もぞんざいになる。人間関係を良くしたいと思うならば、普段から物の扱い方をていねいにしなさい」と伝えました。

 A氏はハッと一年前の言葉が甦りました。〈B君の言い方は少し乱暴だったけれども、このことを私に伝えたかったんだ〉と、初めて理解したのでした。

 一流の職場人は、物への接し方がていねいです。それは自己の働きを助けてくれる物であり、大切な人と同様に、命ある物と考えているからでしょう。

 身の回りの物に対して、粗末に「扱う」のではなく、人と同じようにやさしく接すると思えるようになった時、自己の働きが変容していくのです。


今日の心がけ◆やさしく物に接しましょう

頷【うなず】き

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明治大学教授の斎藤孝【さいとうたかし】氏は、コミュニケーションを円滑【えんかつ】に図【はか】るための手段の一つとして、「頷き」の効用を述べています。

 頷きは話の内容に同意するだけでなく、「あなたの話をしっかり聞いています」というサインだと氏は言います。

「相手を受け入れる」意味合いを持つ頷きの効用はコミュニケーションを深める上でとても大きいといえます。

 日々の業務においては、様々な人とのコミュニケーションが求められます。時には意見の異なる話や、興味のない話を聞くこともあるでしょう。しかし、その時の聞き手の姿勢によって、会話の内容も充実したものに変わっていくのです。

 聞き手が話を頷きながら聞くことで、話し手は「話を聞いてもらえている」と安心し、話の内容が充実してきます。そのコミュニケーションの深まりによって、人間関係も良好になり、職場全体の雰囲気が良くなっていくのです。

 聞き手の工夫は、頷きだけでなく、相槌【あいずち】を打つなど様々です。有意義な会話となるよう、色々と工夫しながらコミュニケーション能力を高めていきましょう。



今日の心がけ◆円滑なコミュニケーションを図りましょう

スランプ脱出

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技術面や精神面の未熟さからスランプに陥【おちい】ることがあります。精神的プレッシャーから、思い通りに仕事が進まなかったK氏も、かつてはその一人でした。

 スランプに陥ると、もがいたり、力んだりしますが、それだけでは脱出できない場合があります。K氏は〈頑張らなければ〉と自分に言い聞かせるほどに、身体がだるくなり、気が抜けていったのです。

 K氏は当時を振り返り、「頑張るだけが、スランプ脱出の解決方法ではない」と言います。「こうしなければ、ああしなければと焦るばかりで、落ち込んでいる状態をありのままに見つめ、受け入れていなかった」と語ります。

 未熟な上にこだわりすぎる自分を、率直に認めたK氏は、〈疲れているな。しっかり休息しよう〉と考えを切り替えました。そして、基本をコツコツと繰り返すことで、長いスランプから立ち直るきっかけをつかんだのでした。

 スランプに限らず、状況をありのままに受け入れ、自分自身をよく見つめることは、仕事を前向きに捉【とら】える上で大切なものなのです。



今日の心がけ◆自分自身をよく見つめましょう

叱られる

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 上司や先輩に叱られると、誰しも気分は良くないものです。しかし、人は叱られた分だけ仕事を覚え、成長していくものです。

 ベテラン社員のS氏は新人の頃、先輩からよく叱られました。その度【たび】に〈一人前になりたい〉と自らを発奮させ、努力をしてきました。

 部長となった現在、S氏は部下を叱るのが難しくなったといいます。その理由として、派遣【はけん】社員や契約【けいやく】社員、パート社員など労働形態が複雑化したことや、年齢がS氏より上の部下がいるなどです。

 こうしたことから、S氏は一律【いちりつ】に厳しく叱ることはせず、部下のレベルに合わせて話を聴き、厳しさだけでなく優しさもあわせながら諭【さと】すようになりました。

 ある企業が、理想の上司についてアンケートを取ったところ、「誉【ほ】めたり叱ったりしながら指導してくれる人」が上位に選ばれました。

 上司や先輩に叱られた時には的確に対処し、誉められた際には仕事への情熱を燃やし、自己を成長させていきましょう。


今日の心がけ◆叱られた分だけ自己を成長させましょう

勘違いはどちら

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特急列車に乗車したFさん夫婦は、指定席に座り食事をとり始めました。

 次の駅で乗客が数人乗り込み、その中の一人の男性がFさん夫婦の通路際【つうろぎわ】で立ち止まりました。男性は、切符と座席番号を何度も確認すると、「恐れ入ります。そちらの席は私の席ではないでしょうか」と、Fさんに尋【たず】ねてきました。

 Fさん夫婦はすぐに切符を確認しましたが、座席番号は合っています。Fさんはムッとして睨【にら】み返し「私たちの切符の座席番号は合っています。そちらが間違っているのではないですか」と、けんか腰で答えました。

 しかし、男性が切符を差し出すと、そこには全く同じ座席番号が記されていました。驚いたFさんが再度切符を確認すると、Fさん夫婦の切符は車両番号が隣の車両だったことが判明したのです。

 Fさんは丁重【ていちょう】に謝【あやま】りながら、大変恥ずかしい思いで胸がいっぱいになりました。そして何よりも、〈自分達が間違っているはずはない〉と相手を責めたことを反省し、人を疑う前に自分を振り返ることの大切さを学んだのでした。


今日の心がけ◆相手を責める前に自分を振り返りましょう


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