倫理法人会: 2009年7月アーカイブ

世界一のドライバー

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物を大切にし、感謝する実践の一つとして、車に挨拶する人が増えています。

 A氏もその一人で、車に乗る時は「よろしく頼むよ」と言い、車庫に入れ終えると「今日もありがとう」と声をかけています。

 ある日、いつものように車に挨拶した時のことです。車に挨拶するだけではなく、<ドライバーである自分自身にも、何か声をかけるようにしたらよいのではないか>と思いました。しばらく考えた末に、「私は世界一のドライバーになる」と言い聞かせることにしました。

 A氏の考える「世界一のドライバー」とは、決して事故を起こさないよう安全運転を心がけることです。車への挨拶と自分への声かけをするようになって、これまで以上に注意深く、ていねいな安全運転ができるようになりました。

 最近では、車と自分が一体であるような感覚を得るようになり、「車にも生命が宿っており、家族の一員のように思えるようになった」と言うA氏。現在も無事故・無違反運転を継続しています。


今日の心がけ安全運転を心がけましょう  

今を生きる

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「あすがある あさってがあると考えている間は なんにもありはしない かんじんの『今』さえないんだから」 

 現在、小学校教諭の西村徹【にしむらとおる】氏が、自身が小学校を卒業する際に、恩師であり、教育功労者賞受賞者の故・東井義雄【とういよしお】氏から贈られた言葉です。

 当初は色紙に書かれた言葉の意味を深く考えもせず、押入れにしまい込んでいたという西村氏。教師となり児童の指導に悩んでいた時、色紙を見つけました。

 そして<自分は今、地に足をつけて教師という仕事に取り組んでいるか。やらなければならないことから、逃げてはいなかったか>と強く自問しました。

 西村氏は「今に感謝して、今を味わうのだよ。明日や明後日のことばかりを考えて、今の自分を味わうことをしなかったらダメだよ」と東井先生から教えられているように感じたそうです。

 今この瞬間を味わうとは、今のこの時この場から逃げずに正対【せいたい】することです。今の連続があって人生が成り立ちます。「この瞬間」を生きましょう。


今日の心がけ今という時間を大切にしましょう  

心を形に

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京都府でお菓子作りを営むA社の新商品に「伝言飴【でんごんあめ】」があります。

 飴一粒一粒に「ありがとう」「しあわせ」「うれしい」の言葉が描かれている三種類の飴で、身近な人への贈り物として好評を博【はく】しています。

 社員の一人は製作過程を、次のように語ります。

 「『お菓子を通して、喜びや感動を表現したい』という会社の理念が、アイデアの発端【ほったん】です。感謝はしているけれど、言葉にするのは照れくさい。その想いを伝えるお役に立つお菓子を目指しました」

 思うだけでは伝わらないのは、日々の仕事も同様です。思いや理念は言葉や行動に現わしてこそ、初めて具体性を帯びてきます。

 行動の繰り返しによって気持ちはいっそう深まり、更なる充実につながるのです。伝言飴の取り組みは、自社の理念を商品化できた好例【こうれい】でしょう。

 A社では「両親にあげたら、ものすごく喜んでくれました」などのお客様の声を励みに、自社の理念をさらに追求する毎日です。


今日の心がけ思いを行動に現わしましょう  

名演説

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 アメリカ合衆国第32代大統領フランクリン・ルーズベルトは、異例の四選を果たした大統領ですが、その背景には演説のうまさがあったと言われています。

 ルーズベルトは多くの人々の心をとらえる名演説をするために、その準備には並々ならぬ努力を払っていました。

 ある時、補佐官から「明日の歓迎会で演説していただけないかと、主催者が依頼してきましたが、どうなさいますか」と伺いを立てられました。

 ルーズベルトは、「明日か。あと二十時間あるな。十五分くらいならやれるだろう」と言って承知しました。

 ルーズベルトが、十五分くらいならと言ったのには、根拠がありました。彼は一枚の原稿を仕上げるのに、一時間ほどかけて何度も推敲【すいこう】していました。

 演説では一枚あたり一分を目安に話していたので、十五分話すためには十五枚の原稿、すなわち十五時間の準備を必要としていたのです。

 一流の成果は、一流の準備から生まれるものなのです。


今日の心がけ充分な準備をします。 やはり段取り8分ですね。

数字から学ぶ

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仕事の業績は、最終的には数字に表われてきます。ある意味では数字は非情であり、冷酷【れいこく】なものです。

 「一所懸命がんばりました」「精一杯やりました」と言い訳をしても、目の前の数字が仕事の結果であることには間違いありません。

 「数字」により、企業として仕事ぶりを評価することは、ごく一般的です。成果が数字として表われてこなければ、それ相応の処遇が待っているでしょう。

 職場人として必要なのは、結果としての数字を、まず事実として受け止めることです。その数字から何を感じ、何を読み取るかです。

 企業活動は数字だけではありませんが、成績をダイレクトに反映させるのが数字です。時には屈辱【くつじょく】感や悔しさに覆【おお】われるかもしれません。しかし、その数字の中に、次のステップに向けた道標【みちしるべ】が潜んでいるはずです。

 目の前の数字を厳然たる事実として受け止め、自分が行なうべきことを見いだす。それが企業体としての継続性につながっていくのです。


今日の心がけ数字を厳格に受け止めましょう  

感謝のマウンド

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昨シーズン、21勝を挙げたプロ野球・東北楽天イーグルスの岩隈久志【いわくまひさし】投手。沢村賞やパ・リーグの最多勝利投手など、タイトルを総ナメにしましたが、その好調を維持したままWBCでも好成績を残しました。

 今年1月の長男誕生の喜びを胸に、日本代表では主戦力として活躍しました。ライバル国のマスコミとスポーツ界では、日本人選手として高い評価を受け、大リーグ所属の日本人選手と同様に賞賛されたのです。

 ここ数年、不調だった岩隈選手の躍進【やくしん】ぶりはどこからきているのでしょうか。同選手は「感謝の気持ちがあると、本当に気持ちよく投げられる」と言います。

 不調の数年間を待ち続けてくれたチームやファンへの思いが、チームとの一体感を深め、感謝の気持ちでマウンドに立つ投手へと成長させたのです。

 感謝は感動であり<命ある喜び>です。それは紺碧【こんぺき】の海に沈む美しい夕陽を眺【なが】めた時や、鮮烈【せんれつ】な日の出を仰【あお】いだ時の感動に、勝るとも劣【おと】らぬと言えましょう。

 感謝の活力こそ、仕事の原動力なのです。


今日の心がけ感謝の気持ちで臨みましょう  

清々しい生活

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長く続く経済不況に対し、誰しもが閉塞感【へいそくかん】を覚えているのではないでしょうか。

 過去にも同様の苦境に見舞われた事実は、歴史の証明するところですが、その度に先人は苦しみから抜け出すための道を模索【もさく】し、そして学びを深めました。

 戦後の苦難を知らず、世の繁栄【はんえい】を享受【きょうじゅ】している現代人は、経済的な苦しみを味わったことが少ないために、その手立てがわからずに苦しむのです。

 江戸末期、経済逼迫【ひっぱく】にあえぐ幕府の取った方策は、徹底した「質素倹約」でした。現代人がこれを真似て、質素な生活に徹することができれば、経済的な苦境から抜け出すと同時に、精神的な豊かさまでも得られるはずです。

 会社員のFさんは、財布の中の小銭を毎日取り置き、六年間で六十数万円を貯蓄しました。このような倹約の精神が世の中全体に及べば、経済的な安定を図れると共に、質素な生活の持つ清涼感を肌で感じることができるはずです。

 質素倹約の生活とは、精神的な部分において質の高い生活です。苦しい時には苦しいなりの対応で、今を勇ましく乗り切っていきましょう。


今日の心がけ質素倹約を励行【れいこう】しましょう  

人はわからない

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 T大学柔道部のY監督は、部員B君の存在に悩まされていました。練習にやる気が見られず、「部を辞めてほしい」と思っていたそうです。

 そのころ柔道部では、ある病気の男の子を応援していました。彼が元気になり退院した時、母親がY監督の元を訪ねました。息子への励ましに対するお礼の後、「特にBさんには感謝しています。何度もお見舞いに来ていただいただけでなく、しばらく来られない時は、手紙で励ましてくれたのです」と言うのです。

 Y監督は心底驚きました。<どうしようもない奴>と思っていたB君の、我が耳を疑うような話を聞かされ、彼の一面だけを見ていた自分を反省したといいます。

 人は往々にして、一面的に物事を捉【とら】える傾向があります。特に先入観としてマイナスイメージを抱いている人に対しては、その人の悪い部分しか見えなくなる傾向が強いようです。

 そのような悪循環を脱するには、人の良い面を必死になって見つけることでしょう。その努力が、自分自身の器を一回り大きくしてくれるはずです。


今日の心がけ周囲の人の美点を見つけましょう
  

自分が悪い

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 日本画壇を代表する平山郁夫【ひらやまいくお】画伯は、「今こそ教育が大切である」と次のように語ります。

 「日本人は昔から寛容で、いろいろなものを取り入れる民族性がある。教育とは知識を詰め込むだけではダメです。人間性や精神性、いたわりや感謝する気持ちなどの、人間としてバランスのある感情を育てていかないといけない」

 今の日本を評し、「自分の努力が足らない。怠けているのをさておいて、親が悪い、教師が悪い、社会が悪いと、責任を押しつけてばかりいる。己【おのれ】を顧みることを忘れている」と言い、小さい頃からの躾【しつけ】が非常に大切であると主張しています。

 私たちも「いたわりや感謝する気持ち」を培【つちか】い、均整のとれた感情を育みたいものです。それには、平山画伯の言う「自分を顧みること」が不可欠です。

 物事がうまくいかない原因を他に求めているうちは、人間として進歩は得られません。順調さを欠き、一定の流れが停滞した時ほど、冷静な頭で自らの言動を顧みることを意識してみましょう。


今日の心がけ自分自身を冷静に顧みます。

妻へのお土産

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 経営コンサルタントのT氏が、友人たちと観光地のレストランで食事をした時のことです。レジで妻が好きそうな万年筆型の筆ペンを見つけました。

 それは、漆【うるし】を塗った鮮やかな色で、布で織った入れ物までがセットになったものです。<綺麗【きれい】だな。お土産に買って帰ったら妻もきっと喜ぶだろう>と思ったT氏は、迷わず購入しようとしました。

 それを横で見ていた友人の夫人が「豪華な贈り物も喜ばれるでしょうが、妻とすれば日常の些細【ささい】なところに気を遣【つか】ってもらうと嬉しいものですよ。ちょっと疲れているなと思ったら、そっと椅子を差し出してあげるとか・・・」と言ったのです。

 この一言に、T氏は日頃の生活を振り返り、大いに反省したそうです。T氏に限らず、私たちは身近にいる人の気持ちがわかっているつもりで、実は自分勝手な思い込みが多いのに気づかないものです。

 周囲の人をもっと知る努力をし、その意見や考えを自分に都合のいいように解釈することのないようにしましょう。


今日の心がけ◆相手を理解する努力をします

また妻にもいつも感謝します。
 

落とし物

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 Sさんは、通院途中の道端【みちばた】で小銭入れを拾いました。あとで交番に届けようと思いましたが、時間が経【た】つにつれてその気持ちは薄れ、<自分の懐【ふところ】に・・・>というあさましい気持ちが高まっていきました。

 診療後にSさんが会計を待っていると、隣にいたお年寄りが携帯電話を取り出し、小銭入れを置き忘れていないかを家に問い合わせ始めました。

 話の内容から、Sさんが先ほど拾った物のようで、「失礼ですが、こちらですか?」と尋ねると、お年寄りは喜びの顔に変わり、何度もお礼を言われました。

 お年寄りと離れた後、Sさんは<自分は試されたな>と思いました。もし落とし主に会わなければ、小銭入れを自分のものにしていたかもしれなかったのです。
<偶然にも隣り合わせになってよかった>と、Sさんは胸をなでおろしました。

 周囲の視線がある時にはできることも、人の目がない時にはできないことがあります。人は見られていない時にこそ、本性【ほんしょう】が現われるものです。

 <誰も見ていない時こそ試されている>と常に自分に言い聞かせましょう。


今日の心がけ自分を客観的に見ます

基本マナー

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 A旅館の女将【おかみ】は、長年さまざまな高校野球チームの世話を担当してきました。選手の起居【ききょ】動作を観察すると、試合前から結果の予測がつくと言います。

 好結果を出すチームは普段から礼儀正しく、以下の基本マナーの習得ができているそうです。

1いつでもどこでも誰にでも、明るく挨拶をする。 
2後始末がきちんとできる。 
3全員が食前、食後の挨拶をする。


 規則正しく心豊かな日常生活を送ることは、スポーツの技術の向上を図ることにつながります。

 高校生として、厳しい練習を耐え抜くには、「当たり前のことが行なえる素直さが大事です」と女将は言うのです。

 職能技術の鍛錬と同時に、基本マナーの習得の場として職場は存在します。社会人としての成長が仕事の好結果にも結びつくと心得て、上司・先輩は部下・後輩を指導していきましょう。


今日の心がけ私は基本マナーを守ります

逃げ道を断つ

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 ベテラン社員のT氏が20代の頃のことです。大きな事業に挑む直前、社長から「君の趣味で、特技と言えるものはあるかい」と訊かれました。

 氏が「大学時代から始めた囲碁です」と答えると、「それを封印【ふういん】するように」と言われたのです。その意味を社長は次のように説明しました。

 「得意なものがある人は、厳しい状況に入るとそこに逃げ込んでしまう。今回の事業は生半可じゃない。全精力を傾けて取り組むために、退路を断ちなさい」

 浮【うわ】ついた気持ちで仕事に臨【のぞ】むつもりはなかったT氏ですが、「退路を断ちなさい」の一言に、真剣さがまだ足りなかったことを思い知らされました。

 行き詰まった時、気分転換にと囲碁に気持ちが流れそうになりましたが、それを振り切って氏は事業に邁進しました。半年後、無事に事業を成功させて、社長のもとに報告に行くと、「よくやった。囲碁はもう解禁だね」と言われたのです。

 言い訳を捨て、勝負時には退路を断ってこそ、真剣さはいっそう増します。時には大切な何かを断って、自分の本気度を高めて仕事に取り組みましょう。

 
今日の心がけ私は退路を断って仕事をします
  

集合写真

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 U子さんは連休を利用して、仲の良い数名の友人たちと海外旅行に行きました。帰国後、ツアー客全員で撮った集合写真が届きました。

 U子さんはさっそく自分の写り具合をチェックし、ホッと胸をなでおろしたのでした。カメラマンの合図がハッキリとせず、<横を向いていたかもしれない>と、ずっと気がかりだったからです。

 そして次に、友人たちの写り具合を確認し始めました。すると、親友のN子さんは、何かに驚いたような表情です。<N子ったらドジね・・・>と思い、<自分ではなくてよかった>と安堵感に浸【ひた】ってしまったU子さんでした。

 人はともすれば、「自分さえよければ」という自分本位な心を持ちがちです。しかし、このような心の状態が日常的に現われるとなると、いつかどこかで大切な人間関係を壊すことにもなりかねません。

 身近な人たちをいつも案ずる心が、人間関係を良好にします。周囲を気遣【づか】う態度は、必ずや自分に返ってくると心得たいものです。


今日の心がけ◆私は自分本位の心を捨てます
  

「優しさ」の流れ

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 中学校校長のW氏は、※ビオトープづくりをしながら「心の教育」に取り組んできました。「井戸を掘ればきれいな水が溢【あふ】れてくるように、子供たちの心の中にも優しさを溢れさせたい」という狙いです。

 W氏の学校では、ここ数年、喫煙や校内暴力などで、子供たちの指導に思い悩む教職員が増えていました。氏は、「教職員と生徒が共に汗を流して、優しさを取り戻そう」と行動に移したのでした。

 井戸が完成して水が湧いてきた頃には、校内で吸殻が発見されることはなくなりました。「ビオトープづくり」という一定の目標に、皆が一丸となって取り組んだ結果として、教職員や生徒の心に変化が生じたのでしょう。

 井戸を掘るだけで学校環境が変わるわけではありませんが、ひとつの物事に皆が心を向けた時、「連帯感」や「信頼」という前向きな力が形づくられたのです。

 さまざまな人間が集まる職場においても同様で、社員同士の和は、一つのゴールに向かう妥協【だきょう】のない仕事の中で醸成【じょうせい】されると心しましょう。


今日の心がけ私は全社一丸となります

礼に始まる

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 社会生活を営【いとな】む上で大切なことは、いかにスムーズに良好な人間関係を築【きず】けるかです。その第一歩といえるのが礼儀でしょう。

 日本古来の武道では、礼儀作法を厳しく指導します。それは、円滑【えんかつ】なコミュニケーションを図【はか】る能力を、理屈を超えて体で覚えさせるためです。

 同じ動作を繰り返し続けていると、意味はわからなくとも習い性【しょう】となって、身についていきます。良い習慣を「板につく」まで体得すれば、実生活でも自然に振る舞えるようになるのです。

 武道は礼に始まり礼に終わると言われます。その精神を自分の中に取り入れてみるのも一つです。ビジネスシーンにおいて、節度のある礼儀や作法が身についていることは、その人の評価としてプラスに働くでしょう。

 いつも顔を合わせている人だけでなく、初めて会う人にも、気持ちのよい挨拶や所作【しょさ】を心がけたいものです。まずは、常日頃から意識して、明るい挨拶を交わしていくことが大切です。


今日の心がけ私はさわやかな挨拶を身につけます

朝礼は学び舎

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 本日は、私たちの朝礼の姿をチェックしてみましょう。

 立っている姿は「気をつけ!」の姿勢になっていますか。進行係はハキハキとした声で動作はキビキビしていますか。呼ばれた人は、明るく大きな声で返事をしましたか。『職場の教養』の持ち方は美しいでしょうか。

 私たちの中に、「朝礼などやらないで、すぐにでも仕事に入ったほうがいい。時間がもったいない」と思っている人はいないでしょうか。もし、そのように感じている人が多いとしたら、考えを転換していきましょう。

 「朝礼は企業の縮図」と表現されます。それは、朝礼が活気に溢【あふ】れ、明るい雰囲気で行なわれている会社は、社員も元気であり、当然ながら業績も良いという意味です。

 改めて自社の朝礼の様子を見直してみましょう。より元気で明るい職場をつくり、活性化された会社にすることは、その中にいる人間の成長にもつながります。

 「朝礼は人生の学び舎」です。さあ、やってみましょう!


今日の心がけ私は朝礼によって成長を図ります
  

悪いタイミング

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 朝起きが苦手なYさんは、その日、友人との待ち合わせがあるにもかかわらず、寝坊をしてしまいました。

 焦【あせ】って飛び起き、時計を確認すると、急げばまだ間に合う時間です。<遅れずに行こう>と急いで準備を始めました。

 しかし、相手が長年付き合っている友人だったため、<少しくらいなら遅れても大丈夫だろう>という甘い考えが出てしまいました。結局、準備のための動きは徐々にスローダウンし、予定より一本遅い電車に乗ることにしたのです。

 するとYさんの乗った電車は、そのような時にかぎって車輌故障に遭い、大幅に遅延してしまいました。待ち合わせ場所に到着したのは、約束の一時間後でした。Yさんはその日一日、友人に頭が上がらなかったといいます。

 約束に対して「まぁ、いいか」「少しくらいなら・・・」などと妥協した時、物事は悪いタイミングにぶつかります。意志を強め、人や自分自身との約束を妥協なく守る心で、物事を好転させていきたいものです。


今日の心がけ◆私は約束は必ず守ります
 

学歴と学力

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 30歳になるKさんは、高校を卒業後上京し、菓子メーカーに就職しました。大学に進みたかったのですが、家の経済事情がそれを許しませんでした。

 そのため、「昇進や昇給で不利を受けたことも多くあった」と言いますが、それらをバネとして、働きながら今年の3月に通信制の大学を卒業したのです。

 Kさんは「最初は、負けてたまるかという気持ちで入った大学でしたが、だんだんと学ぶことが楽しくなっていきました。数年間にわたり様々なことを得て、自分の力とすることができたのは、本当に嬉しいことでした」と言います。

 ソニー創業者の一人である盛田昭夫【もりたあきお】氏は、かつて「学歴はなくてもいいが、学力はなければならない。そこを混同してはならない」と強調しました。

 形だけではなく、仕事に発揮できる能力や技能を身に付けていることが重要であるというのです。

 いつ学ぼうと、どこで学ぼうと、そこに必要なのは自分自身の熱意と意志です。今の自分を向上させたいという熱き意志が、自らの技量を向上させるのです。


今日の心がけ◆私は仕事力をアップさせます
  

オフを活かす

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 春から新しい部署に移り、目まぐるしい日々を過ごしているNさん。慣れない業務に四苦八苦する中で、休日や余暇【よか】の有用性に気がつきました。

 Nさんは休日は体と心を休め、リラックスしています。しかし新しい環境の中で、今まで以上に忙しくなり、休日であっても自然と仕事について考えるようになりました。

 すると、余暇を楽しんでいる際に、仕事のアイデアがふと思いつくようになりました。そこで、サッとメモを取ったり、携帯電話に内容を打ち込んだりします。それが、業務に活かされることが多いのです。

 Nさんは、休日のリラックスした時にしか得ることができない、アイデアやひらめきがあることを知りました。同時に、普段は忙しさに紛【まぎ】れて、目前の業務にしか意識が向いていない余裕のなさに気づきました。

 心身をリフレッシュするために余暇を活用すると共に、ゆとりを持って仕事に取り掛かれるよう事前準備もしておきましょう。


今日の心がけ◆私は余裕を持って仕事に取り組みす
  

好感度アップへ

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 昨年、17歳でプロゴルファーとしてデビューし、1億円プレーヤーになった石川遼【いしかわりょう】選手は、ファンや先輩に好感を持って見守られています。

 彼を間近で取材する機会が多い担当記者は、「素直で、礼儀正しく、明るい。とにかく一所懸命で、誰の助言にも真剣に耳を傾ける。先輩プロや記者たちにも好感を持たれている」と分析しています。

 私たちが日頃、先輩や上司から注意を受けた時はどうでしょう。1素直に 2明るく 3感謝して 4真剣にを意識して、心から耳を傾けているでしょうか。

 場合によっては、すねたり、逆ギレする人も見かけます。しかしそれでは、以後は見放され、誰もアドバイスをしてくれなくなるでしょう。

 喧嘩【けんか】を売ろうとして注意をする人はいません。関心がなければ黙っていればいいのであり、言葉をかけるのは相手に対して愛情があるからです。

 厳しい注意ほど、「自分を伸ばすチャンス」「私のことを思ってくれているからこそ」と捉え、自身の成長の糧とする素直さを身につけたいものです。


今日の心がけ◆私は素直に改めます。
 

社会人の常識

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 基本的なマナーやルールを守る意識が、低下している昨今【さっこん】です。「自分さえよければいい」という迷惑行為が社会問題化しています。

 世界的にも「礼節ある民族」として知られてきた日本人ですが、今では、もはや過去の名声となりつつあります。

 昨年、朝日新聞社がマナーについて、国内の3,000人を対象に調査を実施しました。その結果、9割以上の人が以前と比べて、「日本人の公共マナーは低下している」と答えています。大多数の人がマナー低下を嘆いているようです。

 私たちは社会人として、ビジネスマナーを守ることは基本です。企業が新社会人にまず望むのは、仕事で役立つ技術よりも、マナーや礼儀や常識を身につけることだとも言われています。

 マナーを守らない人を責める前に、一人ひとりが自身の行動を省【かえり】みることが必要です。分け隔【ひだ】てなく挨拶ができること、謙虚さを持ち合わせていることなど、マナーやルールを持ち合わせて、仕事に励んでいきたいものです。


今日の心がけ◆私はビジネスマナーを認識します

勝負脳

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 日本大学大学院教授で脳外科医の林成之【はやしなりゆき】氏は、脳梗塞【のうこうそく】で倒れた元サッカー日本代表監督のイビチャ・オシム氏を救った、「脳低温療法」の開発者として世界的に知られています。氏が独自に編み出した「勝負脳」理論が注目を浴びています。

 勝負脳とは、脳の仕組みを知ることによって、最大限に力を発揮できる、勝つための能力のことです。スポーツやビジネス、勉強でも応用できるといいます。

 林氏は以前、救命救急センターで11年間指揮をとっていました。連日連夜、生死をさ迷う患者を治療し、自身やスタッフの体力が極限に達した時、前向きな言葉をかけることで、限界を超えた力が出ることに気づきました。

 この理論は、北京オリンピックの日本代表競泳陣にも伝授され、北島康介【きたじまこうすけ】選手をはじめとして大きな成果をもたらしました。

 脳の機能を活かして、最高の力を発揮させるためには、「前向きな姿勢と明るい性格」が必要であると氏は語ります。できない、やれないなどの否定的な言葉を使わずに、プラス思考で仕事に取り組んでみましょう。


今日の心がけプラス思考でいきます
  

次を考えて

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 Eさんは、出張の移動で高速バスに乗車しました。

 車内は比較的空いており、ほとんどの乗客がシートを大きく倒していました。昼食時であったため、車内では多くの人が食事を摂っていました。Eさんもシートを倒し、さっそく弁当を食べ始めました。

 しばらくして、車内放送テープで次の停留所の案内が流れ、併せて運転手からアナウンスがありました。

 「間もなく○○です。お忘れ物、落とし物にお気をつけください。また、次にご利用になるお客様に気持ちよくお使いいただくために、座席の背もたれを元の位置に戻し、お弁当や飲み物などのゴミは、停留所に備え付けのゴミ箱に捨てていただきますよう、お願いいたします」

 このアナウンスを聞いて、Eさんはドキッとしました。それまでは降車後のことは気にもせず、シートは倒したまま、ゴミは前の座席のアミの中に入れたままだったからです。以後、Eさんは後始末をして降りる習慣が身についたのでした。


今日の心がけ次を考えて行動します
 

早起きの得

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 O氏は新聞の記事に目を留めました。「夜1時間残業するよりは、朝30分早く起きてみるといい」という、イー・ウーマンの佐々木かをり社長の言葉です。

 子育て中のある時、仕事をやり残したまま子供と一緒に夜9時に寝てしまった佐々木社長。朝4時に目が覚めたので、起床して仕事を始めたところ、夜に仕事をする時の半分の時間で作業が済んだということでした。

 O氏の職場では、氏が出勤すると、すでに机に向かい仕事をしている先輩がいます。比較的早く出勤をしているO氏ですが、先輩にはかないません。そして先輩は、終業時間になるとサッと退社するのです。

 O氏が先輩に、朝早く出社する理由を尋ねると、「早朝は仕事がはかどるから」との答えが返ってきました。それに伴い、一日の業務を早く終えられ、一家団らんに時間をあてることができ、家族の絆が強まったということでした。

 O氏は先輩に倣【なら】い、目が覚めたらサッと起きて、一日の時間を有効に使ってみようと決心しました。


今日の心がけ朝の時間を活かします
 仕事をする上で、上司と部下が対立したり反発し合っていては、成果を上げることはできません。両者のベクトルを合わせることが肝要【かんよう】です。

 では、どうすればベクトルを合わせることが出来るでしょうか。<こういう会社にしたい><社員にこうなってほしい>という希望があるなら、まず上に立つ人が、その希望通りに動いてみせることです。

 「ありがとう」が言える素直な社員に育ってほしければ、日頃から部下に対して「ありがとう」と声をかけることです。部下に「ありがとうと言いなさい」と命じるだけでは、その場は「ハイ」と言っても、長続きはしないでしょう。

 ある研修を受けて、トイレ掃除を始めた社長がいました。<そのうち社員も手伝うだろう>と思いながら続けていましたが、誰も手伝おうとしません。

 2年が経ち、やらせようという気持ちがなくなった頃、社員の一人が手伝い始めました。今では皆が競って清掃するようになったといいます。

 真理は常に新しくも古いものです。「率先垂範【そっせんすいはん】」はいつの時代も生きています。


今日の心がけ自分から行動を起こします
凡事徹底
  

固い握手

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 K氏が初めての海外出張で、ブラジルを訪れた時のことです。空港まで迎えに来てくれた担当者と、にこやかに握手を交わしました。

 その握手の強さに、K氏は驚きました。日本でもよく握手をするK氏ですが、強く手を握られたことはありませんでした。

 ブラジルで、何度か握手をする機会がありましたが、日本のようにソフトな握手をする人は一人もいませんでした。K氏は、情熱的なブラジルの人々の習慣かと思い、うれしい思いで滞在しました。

 帰国後、K氏は新聞の記事で、握手を習慣的に行なう国では、握手はビジネスの重要なツールで、「相手の手をしっかりと固く握る」のが基本だと知りました。さらに、相手の目を見ながら笑顔で交わすのが良いこともわかりました。

 日本人にありがちな、力ない握手はマナー違反だったのです。K氏は、出張先での握手は、礼儀にかなった方法だったのだと知りました。

 ビジネス上のマナーは、しっかり把握しておきたいものです。


今日の心がけ固い握手を交わします

究【きわ】める

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 柔道の創始者・嘉納治五郎【かのうじごろう】氏は、スポーツや教育分野の発展、日本のオリンピック初参加に尽力し、日本におけるスポーツの道を世界に開きました。

 幼少より虚弱体質【きょじゃくたいしつ】だった氏は、腕白者【わんぱくもの】によくいじめられ、悔しい思いで過ごしていました。その中で、非力【ひりき】な者でも強力な者に勝てるという柔術があることを知り、毎日稽古に励んで強靭【きょうじん】な心身を習得しました。

 嘉納氏は「体を鍛え、心を練り、徳性を磨く」を柔道の目的とし、修行道場の「講道館」を設立。以後、柔道は急速に日本をはじめ世界に普及していきました。

 「日本は今まで世界から種々のことを学んできたから、日本も何かを世界に教えなければならない。柔道は日本の優れた文化であり、この柔道を教えることによって世界の文化の上に寄与することができる」と氏は語りました。

 氏は、「日本の文化を、柔道を通して世界に伝えた偉人」と称えられています。大きな業績を残す人は、必ず何かを究めています。私たちも与えられた仕事に全神経を注ぎ、職を究めて、社会に貢献できる仕事をしていきたいものです。


今日の心がけ与えられた職を究めます
  

めまいの元

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 商談中に突然のめまいと吐き気に襲われ、大変な思いをしたE氏。診察を受けると、軽い内耳の病気であると告げられました。幸いにも、薬で症状を抑え、数日で治るとの診断です。

 E氏は、「この機会に、日常思いあたるふしはないか、何か自分自身を反省する点はないだろうか」と自宅静養中に考えてみました。

 真っ先に頭に浮かんだのは、新年度から上司が変わり、新しい方針が打ち出されたため、今までのやり方が否定された件でした。E氏は、「相次ぐ否認に、もう上司の指示は聞くまい」と決心していた自分に気づきました。

 そこで、「頭から拒否せず、まず指示通りに動いてみよう、反対するのはそれからでも遅くはない」と考えを変えるよう意識しました。

 薬が効いたのか、考えを改めたのが良かったのか、翌朝には、めまいがすっかり消えていたのです。

 出社したE氏に、真っ先に声を掛けてくれたのは、氏の上司でした。


今日の心がけまず受け入れてみます

信号を守る

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 Kさんは通勤で電車を利用するため、自宅から最寄【もよ】りの駅まで歩きます。

 最初に細い道路に出ると、まず信号機があります。しかし車が来なければ、誰もその信号を守りません。

 次に二車線の道路を横切ります。そこでは、信号が赤でも渡る人と、待つ人の割合が半々です。Kさんは、信号を無視して渡る人を目で追いながら、心の中でその人を責めています。ところが、Kさん自身も急いでいる時や車が来ない時は、赤信号で渡ってしまうことがあります。

 最後に国道を渡って駅に着きます。この横断歩道で信号を無視する人はほとんどいません。それでも時折、赤信号で渡る人がいます。その様子を見て、数分が我慢できない余裕の無さを、Kさんは哀れみます。

 ある日、人を責めている自分自身も、信号を守ったり守らなかったりの曖昧【あいまい】さがあることにKさんは気づきました。「社会の小さな決め事も守れず恥ずかしくないのか」と思い返したKさんは、言い訳をしない行動をとろうと決めました。


今日の心がけ◆社会の決め事を守ります
  
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 Aさんの会社では、<明るく元気な職場>をスローガンにして、明るい挨拶を励行【れいこう】しています。

 Aさんの属する営業部でも、営業に出る時と戻った時には、必ず「行ってきます」「ただ今、戻りました」と、全員が挨拶をしています。そして事務所のスタッフも「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と挨拶を返しています。

 ところが、その挨拶に違いがあることに気づきました。「行ってきます」に対する「行ってらっしゃい」が、大きく元気な場合と、そうでない場合があるのです。その違いは「行ってきます」の声の質にありました。

 明るく元気な「行ってきます!」には、明るく元気な「行ってらっしゃい!」が返ってきます。ところが、元気のない「行ってきます・・・」には、「行ってらっしゃい」も弱々しく、張りがありません。

 <挨拶は山びこと同じだな>と気づいたAさんは、お客様に対しても、社内においても、いっそう明るく元気な挨拶を心がけるようにしています。


今日の心がけ挨拶に磨きをかけます

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