倫理法人会: 2010年8月アーカイブ

下を向くな

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 今春急逝【きゅうせい】した読売ジャイアンツコーチの木村拓也【きむらたくや】氏は、後輩たちに「失敗しても決して下を向くな!」と言い聞かせていました。

 会社員のKさんは、木村氏の言葉に、大きな学びを得たと言います。なぜなら、Kさん自身、いつも自分の失敗をすんなりと受け容れられず、気分的に沈んでしまうことが多かったのです。

 木村氏の言葉には、「自分は常にベストを尽くしてプレーしている」という自信と、「失敗は誰にでもある。でも、同じミスは二度と繰り返すものか」という強い自負が潜【ひそ】んでいるように感じられたからです。

 「失敗は成功の母」「失敗は尊い月謝である」という言葉があるように、私たちの人生や仕事においては、物事すべてがうまくいくとは限りません。うまくいかないからこそ、失敗を失敗で終わらせず、成功への足がかりとするのです。

 マイナス的なことがあっても、意識して下を向かずにいれば、自【おの】ずと気持ちは<;次を見ていろ>と高揚してくるはずです。さあ、前を見ていきましょう。


今日の心がけ◆顔を上げて生きていきます

報告なし

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 Aさんは、最近の2件の出来事で、「報告」の大切さを改めて実感しました。

 昼食で外へ出る部下のS君に、手紙の投函を頼みました。昼食を終えて社に戻ってきたS君は何も言いません。

 Aさんが「手紙、出してくれたかな」と尋ねると、「はい、出しましたが・・・」と、さも〈それがどうしたんですか?〉とでも言いたげなS君の表情でした。

 パンフレットの印刷を、ある会社に依頼しました。営業担当者と直【じか】に会って説明をした後、Aさんは必要なデータをすぐにメールで送りました。この営業担当者にメールを送るのは初めてです。

 届いているとは思いつつも、先方からは何の返信もありません。気になって電話をしたところ、「はい、その日に届いていました」の一言だけです。

 報告がなければ、相手に不要な心配をさせてしまうことを、Aさんは強く学びました。たとえ小さな用件であっても、報告をしなければ相手には状況がわかりません。報告こそが業務をスムーズに進行させる核であると心したいものです。

 
今日の心がけ◆報告はこまめに正確に行ないます
 

 資生堂副社長の岩田喜美枝【いわたきみえ】氏は、これからの日本企業の成長と経済活性化のためには、「新たな戦力の活躍が不可欠【ふかけつ】」と訴えます。その理由は二つです。

 一つは、数の確保です。労働者の減少が始まっている今、高齢者の就業と女性の仕事の継続がなければ人手は足りず、高齢社会も支えられません。

 もう一つは、質の確保です。国籍・社歴などの多様な社員が活躍し、様々な情報や価値観が持ち込まれることで、企業競争力は強化されます。

 「企業は人なり」「人は石垣、人は城」の言葉に表わされるように、昔から「人」は企業経営の最大のポイントとされてきました。経営の多様化、企業間の競争の激化に伴い、氏の言う新たな戦力が更に求められる時代が今なのです。

 性別・年齢・国籍・社歴などを超越する「新鮮力」の該当者にとって、現代は大きなチャンスが到来しています。戦力としての立場を企業内で確立させるには、自身の持つ経験や技能をこれまで以上に前面に押し出していく必要があります。

 「新」を求め続けるのが企業です。イキのいい力を存分に発揮していきましょう。


今日の心がけ◆新たな力を活かします

名前

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 人は誰でも、自分の名前を正確に呼ばれることは、非常に嬉しいものです。

 相手に好かれたいならば、まず自分が相手を好きになることです。自分の名前を覚えてもらおうと思うならば、まず自分が相手の名前を確実に覚えることです。

 相手の名前を正確に覚えるといっても、「すぐには覚えられない」という人も多いのではないでしょうか。しかし、覚えられないと嘆【なげ】く人に限って、覚えようとする努力をしなかったり、そもそもその気すらないものなのです。

 「商売とは自分を売ることだ」と評されます。お客様に自分を覚えてもらうためには、まず自分がお客様に関心を持ち、その名前を覚えることが第一です。

 お客様も名前で呼ばれると親近感が生まれ、呼んでくれた人間を強く心に留めることでしょう。そこから新たな契約や販売に発展するかもしれないのです。

 人間は機械ではありません。ほんのわずかなコミュニケーションが、両者の良好な関係を築く元となります。相手に〈いい人だな〉と思われるのが人間関係の第一です。まずは名前を覚えることから始めましょう。


今日の心がけ◆お客様の名前を覚えます
  

希望は心の太陽

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 A子さんは昨年秋、同窓会に参加してI子さんの消息を知りました。30年以上も人工透析【じんこうとうせき】を行なっているため、宿泊を伴う外出はできないとのことです。

 自分自身も二度の入院を経験したA子さんは、帰宅後すぐに I 子さんに電話してみると、「みんなに会いたい」「二時間くらいなら耐えられる」と言います。

 A子さんは仲間に連絡して、〔 I 子さんを励ます会〕をセッティングしました。当日は十人の同級生が集まり、 I 子さんを中心に思い出話に花が咲きました。

 彼女が大喜びする姿に、<次回の開催を決めておけば、それを目標にI子さんも頑張れるのではないか>と皆は思い、「次は三ヵ月後に開催」となったのです。

 三ヵ月後に集まった際、全員が驚きました。 I 子さんは表情も豊かになり、自分で車を運転してきたのです。前回よりもはるかに元気でした。

 人間の生活は「心」が先行します。将来に夢や希望が描ければ、自【おの】ずと元気も湧いてくるのです。

 励ます会も回を重ね、 I 子さんは今、活気のある生活をしています。


今日の心がけ◆希望を掲げて生活します

一人よがり

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 中国に「四面楚歌【しめんそか】」という故事があります。

 一般的には「まわりが敵や反対者ばかりで、味方のないこと。孤立無援【こりつむえん】の状態」と解釈されますが、その史実には少し違った意味合いが含まれているようです。

 中国の戦国時代、軍人・項羽【こうう】は敵国の漢軍に取り囲まれてしまいます。四方八方から湧【わ】き起こってくる敵軍の歌声を聞いて、「これまでだ」と観念します。

 しかし項羽が聞いた歌は敵国・漢の歌ではなく、味方であるはずの楚【そ】の兵士が歌う楚歌でした。彼らは漢軍が優秀と見るや、たちまち寝返ってしまったのです。

 項羽は敵の包囲に絶望したのではありませんでした。自分の部下であるはずの者たちが敵方にまわり、自分を攻めようとしていること、その彼らの変心に気づくことのできなかった自分自身の愚【おろ】かさを悟【さと】ったのです。

 私たちは、日常的に他者との接触の中で生活しています。自信や信念を持って周囲と接することはとても大切ですが、それが高じて一人よがりにならないよう、充分に注意を払いたいものです。


今日の心がけ◆周囲とのバランスを適度に保ちます


 企業においては、チーム全体で一つの成果を求められる場合があるものです。

 したがって、各人【かくじん】が受け持っている業務の内容や状況、問題点や課題などは、必要に応じてチーム内でオープンにしていく必要があります。

 他のスタッフが、より正確にスピーディーに仕事が進められるよう、的確な情報を確実に伝えていかなければ、チームとしての成果は上がりません。

 これらの情報を進捗【しんちょく】レポート等にする場合、一から十まで事細かに書き込む人がいます。しかし、これでは「的はずれ」「自己満足」と評されても仕方ありません。どの情報を伝えるべきかという、伝達本来の目的を見失っているのです。

 企業でのレポート提出は、学校でのそれとは異なります。一定の成果に向けて、業務効率をアップさせるためのものです。担当者は〈今この時に伝えるべき最大のポイントは何なのか〉を優先的に考えるべきなのです。

 携【たずさ】わっている仕事の核心が見えていないようでは、一流の企業人とはいえません。「チームとして仕事に取り組んでいるのだ」という連携意識が肝要【かんよう】です。


今日の心がけ◆全体を意識した伝達をします

M氏の入会

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 Y商店会の会長を務めるM氏が、同会に入会した時のエピソードです。

 役員のKさんは、商店会活性化のために、外部講師を招いての講演会を企画しました。会員ではない人にも参加してもらおうと、役員が分担して勧誘【かんゆう】したお陰で、チケットは完売しました。役員は皆、達成感でいっぱいでした。

 しかし講演会の当日、開演直前という時になって、Kさんの誘ったM氏が突然立ち上がって退出しようとしたのです。

 M氏に事情を聞くと、「ロビーにいても、自分には誰も声をかけてくれなかった」「役員の人たちは知人と談笑【だんしょう】するだけで、自分には見向きもしなかった」と、真っ赤になって退出の理由を伝えました。

 Kさんは即座に謝罪し、納得したM氏は席に戻りました。講演の内容と懇親会での役員のフォローに満足したM氏は、商店会の会員になりました。現在、M氏は商店会になくてはならない存在になっています。

 M氏との出会いによって、Y商店会は大切なものを教えられたのです。


今日の心がけ◆
配慮に満ちた対応をします

遅延【ちえん】証明書

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 K氏の自宅は会社から遠く、通勤時間は2時間ほどになります。それを理由に、出勤時間は始業ギリギリで、たまに電車の事故や故障があると、駅で発行された遅延証明書を持参して、上司に認印【みとめいん】をもらっています。

 ある日の朝、K氏が珍しく早めの出勤をすると、同僚のN子さんの姿が見えません。周囲に確認すると、彼女の使っている路線で架線【かせん】故障があった様子です。

 いつも遅刻の件では厳しく注意されているため、〈今日はいつもとは逆に、彼女にひとこと言ってやろう〉と思ったK氏でした。

 しかし始業時間の5分前、「おはようございます!」と元気よくN子さんが部屋に入ってきたのです。K氏は何が起こったのか、わかりませんでした。

 N子さんは、普段から始業40分前には出社しているため、たとえ少々の遅延があったとしても、始業前の出社が可能なのです。

 <余裕のある行動は、自ずと身を助けるものだな>とK氏は思うと共に、証明書に頼る自分の甘さ加減を正していこうと心に決めたのです。


今日の心がけ◆時間に余裕を持ちます

適度な行動

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 U氏は以前、職場近くのスーパーで、昼食の弁当を買っていました。店員は必死で笑顔を作り、大声で「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と繰り返しています。

 最初は気にならなかったU氏でしたが、過剰な笑顔と挨拶が次第に痛々【いたいた】しく感じられるようになりました。また、急【せ】かされているようで、ゆっくり弁当を選ぶ気になれず、次第に足が遠のき、別の店を利用するようになったのです。

 「過ぎたるは、なお及ばざるがごとし」という格言があります。「物ごとが行き過ぎているのは、道理の上からは、かえって及ばない」とし、「過剰を戒【いまし】め、少し慎【つつし】むくらいがよい」と、適度な行動が大切であることを意味しています。

 元気な挨拶や返事は店や企業の活力の源です。しかし心のこもらない形ばかりのオーバーアクションは、逆効果になる場合もあるのです。

 朝礼での挨拶、返事は一日のスタートを元気づけ、習慣づけるための訓練です。形に加えて、心を込めた挨拶や返事をしていきましょう。


今日の心がけ◆状況を考えて行動します
 

想像から行動へ

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 東京都内で催【もよう】された落語のワークショップ。座布団【ざぶとん】にキチンと正座して落語を演じるのは、小学生の女の子です。

 「お姉さん何してるの」「お化粧しているのよ」「何でお化粧するの」「きれいになるためよ」「じゃあ何できれいにならないの」。会場は笑いと拍手で湧【わ】き返ります。

 そばを食べる演技では、師匠が少女に「どんぶりは、そんなに大きくないよ」など、きっちりと表現するよう指導します。頭の中でていねいに想像して演じることで、相手に意志が伝わり、コミュニケーション能力が育まれるといいます。

 私たち人間の行動は、まず思考ありきです。頭の中で思い描いた事柄を、肉体が体現【たいげん】するのです。思考と行動は、まさしく一体不離【いったいふり】といえるでしょう。

 職場においては、どのような仕事であっても、頭を使って損はありません。むしろ、どれだけ頭を有効に使えるかが、全体の能力の差となって表われます。

 良き想像力は良き行動力に結びつきます。お客様が何を求めているのかを一所懸命に想像することが、お客様に満足していただける対応となるのです。


今日の心がけ◆想像力を磨きます

自己を伸ばす

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 チームワークをよくすることは、強いチームづくりには欠かせませんが、このチームワークの良【よ】し悪【あ】しは、個人の向上にも影響を及ぼします。

 元NBAのマイケル・ジョーダンは、「優秀な選手が何人もいるのに優勝できないチームがある。優秀でもチームのために自分を犠牲【ぎせい】にする気持ちがないからだ。さらに犠牲的精神の欠如【けつじょ】は、その選手の目標達成をも難しくする」と語ります。

 「犠牲的」というと何か損をするように感じます。しかし自分がチームに何ができるかを考え、行動する献身【けんしん】的態度が、自己の成長に影響を及ぼすというのです。

 朝一番に出社してポットの電源を入れる、ゴミが目に付いたらサッと拾う、喫煙【きつえん】コーナーの吸殻【すいがら】を片付けるなど、皆が働きやすくなる環境を整えることは、チームワークを良くすると共に、自身を精神的に向上させます。

 公共に関わる事柄を自発的に行なう行為は、自分という人間を向上させる一つの糧【かて】といえます。私的【してき】なものではなく、公【おおやけ】の事柄だからこそ、その「徳」は自身に直接反映するのです。職場環境と自身の向上を併【あわ】せて図【はか】っていきましょう。


今日の心がけ◆献身的態度で自分を成長させます
  

家庭と仕事

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 「家庭と就職との関係」を示す調査結果があります。就職内定を得ている大学4年生のうち、「家族との会話が多い」と答えた割合は約70%でした。

 これは、内定を得ていない学生を含む全体の平均より4ポイント高い数値です。彼らは自【おの】ずと教員・先輩など年長者との会話が得意となり、それが就職活動における面接試験や担当者との接触に、プラスに働いていると考えられます。

 家庭の持つ影響力は、コミュニケーション力の向上だけにとどまりません。家事・育児・介護など、家庭は報酬【ほうしゅう】を求めぬ働きを経験する場であり、奉仕の精神を広く育【はぐく】む場です。それらは、見えない形で仕事にも反映してくるのです。

 職場では、誰の仕事ともいえない範疇【はんちゅう】のものがあります。いわゆる「ちょっとしたこと」ですが、それらを進んでサッとできるかどうかは、家庭で身についた奉仕の心と所作【しょさ】が強く反映します。

 ともすると見過ごしがちな「家庭」の存在は、じつは非常に大きな意味があります。目の前にある家庭の力を見直し、仕事力の向上に活かしたいものです。


今日の心がけ◆家庭での働きを大切にします

散歩道

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 Kさんの住む東京の下町は、かつては空が工場の排気ガスでどんよりと曇【くも】っていました。流れる運河は、廃液【はいえき】の影響で真っ黒でした。

 しかし、周辺の多くの工場が他に移転し、敷地跡にマンションが建ち始めると、運河にはボラが泳ぐようになり、運河に沿って散歩道が整備されました。

 青空も甦り、Kさんは毎朝、散歩道を歩くのが楽しみになりました。すれ違う人々と挨拶を交わすようにもなりました。

 ところが、犬を散歩させる人が増え、糞【ふん】が始末されないまま、いたるところに放置されるようになったのです。

 Kさんはモラルのない飼い主を嘆【なげ】いたのですが、ふと自分も子供の頃、同様の行為をしていたことが思い出され、ハッとしました。

 その時の自分の節操【せっそう】のなさを償【つぐな】うために、散歩道の清掃を始めたKさん。犬を散歩する人たちに声かけし、街の美化を呼びかけました。

 昔の汚【きたな】い街に逆戻りすることのないよう、自【みずか】ら立ち上がったKさんでした。


今日の心がけ◆街の美化に協力します

目的意識を持つ

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 資格取得を目指し、終業後、学校に通い始めたAさん。初めのうちはやる気に満ち溢【あふ】れていましたが、ひと月ほど経【た】った頃から、毎週出される課題作成に行き詰まり、時間不足にも焦【あせ】りが出て、学習意欲が低下していました。

 そのような時、先輩から「何のために資格を取るのか、目的意識を明確にしてみてはどうかな。皆が君を応援していることを忘れずに」と言われたのです。

 その言葉に、Aさんは我に返りました。ここ最近は課題作成に追われ、本業の仕事上でミスが目立っていたのです。その後すぐ、資格取得の目的とそれを何に活かすのかを問いながら、紙に書き出しました。

 すると、<資格を取得して職場に貢献し、仕事を通して社会に還元する>という当初の目的を思い出しました。そして、勤務上の配慮や勉強時間の確保に協力してくれた同僚や家族に対して、感謝の気持ちが湧【わ】き上がってきたのです。

 目的が漠然【ばくぜん】としていては、やり遂げるという気力は湧きません。明確な目的意識と感謝の気持ちを持つことが、物事を成し遂げる原動力となるのです。


今日の心がけ◆明確な目的意識を持ちます

言うべき思い

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 NPO法人地域活性化センターが主催する「プロポーズの言葉コンテスト」は、今年で4回目を迎え、過去最高の応募がありました。

 その中でも<ボクに毎朝、お味噌汁をつくらせてください> <「またね」じゃなくて「いってらっしゃい」と言わせて>など、それぞれに個性的なプロポーズの言葉20作が優秀作品に選ばれました。

 プロポーズに限らず、思っている事柄【ことがら】は言葉にしなければ相手に伝わりません。<わざわざ言わなくても、たぶんわかっているだろう>と、口にする手間を惜【お】しんだために誤解を招いたり、相手に嫌な思いをさせるというケースがあります。

 また、良いことでも悪いことでも、心に押し込んだままでは、自分自身にストレスが溜【た】まります。表現の方法には気をつけなければなりませんが、思ったことは素直に率直に相手に伝えてみましょう。

 仕事関係では特に、言葉を曖昧【あいまい】にしたために業務に支障をきたす場合があります。言うべき「その一言」が、仕事を円滑にしていくのです。


今日の心がけ◆思いを率直に伝えます

大掃除のコツ

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 大掃除は1年分の汚れを除去し、新たな年を迎える準備として、年末に行なわれるのが通例です。しかし最近では、気温の高いほうが汚れを落としやすいとの理由で、冬以外の連休や週末などに大掃除を行なう家庭もあるようです。

 大掃除のコツとして、動かせるものは、いったん動かしてみることです。また、普段は手の届かない高い所にも、脚立【きゃたつ】などを用いて手を伸ばすことです。

 書庫やコピー機など、長期間にわたり固定されているような物については、時期にかかわらず年に一度は動かして、その跡を掃除しましょう。

 N氏は置き時計の電池を換えた際、電池の蓋【ふた】を書庫の隙間【すきま】に落としてしまいました。面倒なことになったと思いつつ、重い書庫を壁から引き離しました。

 すると書庫の裏前面にカビがはびこり、書類も傷んでいることを確認したのでした。さっそく掃除に取りかかり、大汗をかきながらもカビを除去したのです。

 予定外の骨折り作業に困惑したN氏でしたが、日頃、行き届かなかった掃除の状況を省みつつ、何とも言えない爽やかさを味わったのでした。


今日の心がけ◆掃除によって爽やかさを味わいます

声の響き

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 毎朝、職場に出社した際、「おはようございます」と誰もが挨拶を交わしますが、その声質【こえしつ】は人によって様々【さまざま】でしょう。自分の声は周囲の人にどのように伝わっているのでしょうか。

 やる気を引き出すような元気な声に聞こえることもあれば、場の雰囲気を暗くしてしまうような元気のない声に聞こえることもあります。声を発した本人には気づかないことが多いだけに注意が必要です。

 「言霊【ことだま】」という言葉があるように、自分の発する声には自分の思いが込められます。やる気に満ちている声には張りがあります。しかし、やる気がなかったり心配事を抱えている人の声は、弱々しくなりがちです。

 周囲に良い影響を及ぼすようになるには、意識して明るく元気な声を発することが必要です。それが明るく前向きな心を持つ近道ともなるのです。

 「あなたの声を聞くと元気になれるよ」と言われるよう、意識して声を出すように努力しましょう。


今日の心がけ◆意識して元気な声を発します

目標達成のために

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 あと一歩のところで、目標を達成できなかった経験はないでしょうか。

 脳神経外科医の林成之【はやしなりゆき】氏は、北京オリンピック前、競泳日本代表チームの選手に対して、ある実験結果を元にした、「勝つための脳」について伝授しました。

 <ゴールが近づいたら、もうすぐ終わりと思うのではなく、最後の10メートルをマイゾーンだと思う。マイゾーンに入ったら、もうこっちのもの。絶対に負けないと思う>というものです。

 実験によると、脳は終わりを意識した瞬間に血流が減少し、能力がダウンするというのです。仕事や勉強で、まだ終わっていないのに、<大体できた>と思うことは、脳に「止まれ」と指令しているようなものだといいます。

 氏の講義から半月後に迎えたオリンピックでは、北島康介選手が世界記録を出すという成果を上げました。

 「あと少し」という気の緩【ゆる】みが、その後の結果を左右するのです。目標を達成するには、最後まで気を引き締め、やり抜くという姿勢が大事です。


今日の心がけ◆あと一歩を踏み込みます
  

真夏に燃える

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 湿度の高い日本の夏は、クーラーを効かせ過ぎ、体調を崩しやすいものです。

 特にクーラーをかけたままで眠ると、適度な発汗が妨げられ、首筋を冷やして頭の血流を悪くするばかりか、全身の代謝を鈍くします。そのため目覚めが悪くなり、いつまでも不快感と疲労感が抜けません。

 就寝後2、3時間でクーラーが止まるようにセットし、汗で気化熱が奪われやすい首を、薄手のタオルやネックウォーマーでガードしてみましょう。それだけでも、健康的な睡眠が得られます。

 さらに、良い睡眠をとるために、
1努めて早寝早起きをする
2食事は就寝二時間前までに腹七分に抑える、
3昼食後に二十分前後の仮眠をとるか、目を閉じることで頭をリラックスさせる、などが大切です。

 暑いさなかにこそ快適な深い睡眠をベースに、緊張をほぐすリラックスタイムも上手に確保して、心身に活力を与えましょう。仕事に猛烈な集中力を発揮できる、「燃えるプロフェッショナル」でありたいものです。


今日の心がけ◆快適な深い睡眠をとります

配慮ある言葉

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 生まれ育った環境や世代の違いによって、常識だと思われている価値観に違いが生じるものです。その違いに配慮【はいりょ】する思いやりが、社内の潤滑油【じゅんかつゆ】になります。

 ある美容室で、店内に新しい花を飾ったMさん。お店が彩【いろど】り鮮【あざ】やかになり、<気持ちがよい>と思っていた矢先のことです。

 店長から「花粉は取ったの?そんなの常識よ。お客様が花粉症だったら気を悪くするでしょう」と言われたのでした。

 店長としては「お客様への細やかな配慮を伝えたい」との思いで指導したのです。しかし、Mさんは「そんなの常識」と言われたことにショックを受けてしまい、その日一日、気分が沈んだままでした。

 職場は様々な価値観を持つ仲間が共に働いています。お互いの意思疎通を図る時、相手に配慮した言葉は不可欠です。

 「このくらいなら知っているだろう」という言動は、時に他人を傷つけることになります。お互いの立場を尊重した言葉を掛け合っていきましょう。


今日の心がけ◆温もりのある言葉を交わします


 入社後4ヵ月が経ったEさんは、業務にも社内の雰囲気にもすっかり馴染【なじ】んできました。唯一【ゆいいつ】の悩みが、ある一人の先輩を好きになれないことでした。

 先輩は無意識に、「うーん」と唸【うな】ったり、せかせかと落ち着きなく動いたり、こちらが頼んでいないことにお節介を焼いたりします。その行為によって、不安にさせられたり、混乱したりという事態【じたい】が何度となくありました。

 新人という立場上、何も言えないEさんは、上司から注意を促【うなが】してもらうように相談を持ちかけました。すると、次のように諭【さと】されました。

 「人を裁くという心の働きは、どんなものであっても、自分の内側にその人と同じ要素を持っているということ。つまり、こうあらねばならないと自分を裁いている部分を逆撫【さかな】でされるから、気になって仕方がないんだよ」

 思い返せば、入社以来、不安や緊張を覚られまいと、沈着冷静を装ってきたEさんでした。優しさの中にも厳しさを含んだ上司の言葉は、先輩が自己の内面を映し出す鏡であることに気づかせてくれたのです。


今日の心がけ◆自分を顧【かえり】みます

出会いを財産に

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 企業にとっての財産とは、商品やサービスなどでしょう。自社商品であるモノの価値を高め、売ることは重要です。しかしそのモノの価値を決めるのは人です。職場の同僚、お客様など「人」がもう一つの財産ともいえるでしょう。

 企業にとっても私たちの人生においても、人との「出会い」は大きな財産であるといえます。この出会いの有無が、企業や人の未来を決定づけることにも通じているのです。

 何らかの形で「成功」をつかむ人は、出会いに恵まれた人といえます。優れた指導者や上司、同僚、部下との出会いはその一端【いったん】でしょう。刺激し合い、励まし合える友人との出会いは、かけがえのない財産を得ることなのです。

 日本のスポーツ界に広く貢献した故・青木半治【あおきはんじ】氏は「多くの先輩、友人に恵まれて、ぼくはなんと幸運な男だろう」と出会いの感謝を常に口にしていました。

 出会いを大切にすることで、大きな学びが得られます。職場仲間、家族、友人への感謝の気持ちを忘れずに、毎日を過ごしていきたいものです。


今日の心がけ◆出会いを大切にします

その仕事の先に

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 仕事上のわずかなミスや見落としが、結果的に人命【じんめい】に関わる事態【じたい】に発展する仕事は少なくありません。

 航空会社で整備士をしているNさんは、空港のロビーなどで子供の顔を見かけると、「あの子たちの命を守らなければ」と自分を奮【ふる】い立たせるそうです。エンジン内部の極小【ごくしょう】の傷や、表面の微妙な色の変化を、目を凝【こ】らして探します。

 生鮮食品や加工食品を扱うT社では、生産者や技術者も含めて会社全体で安全をどう確保するかを考えています。工場の衛生面から農家の栽培【さいばい】方法まで、管理に万全を期しているのです。

 このような精緻【せいび】な検査やチェックが必要な業界は、航空会社や食品会社だけではありません。医薬品業界や他の業界業種においても、直接的かつ間接的に人の命に関わっていると考えるべきでしょう。

 どのような仕事でも、その先には人の命がつながっていることを念頭において、誠意と責任をもって日々の業務に邁進【まいしん】していきたいものです。


今日の心がけ◆お客様の安全を意識します


 Sさんは、出張の多い部署に異動【いどう】となりました。

 配属当初は出張先までの経路【けいろ】を慎重に調べていました。ところが、半年も過ぎると、忙しさと慣れから、大まかな下調べをするだけになっていました。

 ある日、電車の乗り継ぎ時間を計算に入れずに出張先へ向かったため、乗り換え予定だった電車に間に合いませんでした。

 約束していた到着時間に大幅に遅れ、先方に迷惑をかけてしまい、Sさんは深く反省したのでした。

 それからは初心に戻り、経路の確認はもちろん、目的地までの所要時間・周辺地図・代わりの交通機関を、細かく調べ上げるようになりました。

 今までは常に時間に追われ、落ち着きがなかったSさんでしたが、事前準備をすることで心にゆとりが生まれ、商談に全力で打ち込めるようになりました。

 仕事に集中できる状態にするには、事前の準備が大切です。自分自身の仕事を振り返り、全力を尽くす準備ができているかをチェックしてみましょう。


今日の心がけ◆準備を万全にして臨みます

一日一回

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 Mさんが所属しているボランティア団体では、活動の活性化を図ろうと、活動会議の進行マニュアルを改訂【かいてい】しました。

 ところが、半年以上が過ぎても、新しいマニュアルは浸透【しんとう】せず、予想した効果が得られないままでした。徹底化されていくどころか、会議を重ねるごとに進行担当者はあたふたしてしまうのです。

 徹底されない理由の一つは、会議の開催が週一回という点でした。前回の失敗が次回に活【い】かされないまま、一週間が過ぎてしまうのです。そこで次回まで、進行役がマニュアル通りのリハーサルを、毎日練習してくることになりました。

 この体験から、Mさんは<何事も習慣になるまで、繰り返すことが大切だ>と実感し、仕事や生活に活かすようになりました。

 物事の上達の秘訣【ひけつ】は「一日一回」の継続だと言われます。習慣化されたことは、体が覚えていて簡単に忘れることはないのです。

 「一日一回」の継続の実行に潜【ひそ】む、大きな力を実感してみましょう


今日の心がけ◆反復することで習慣にします

与える喜び

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 は、いろいろな人と関わりを持って生活しています。その中には、陰になり日向【ひなた】になって支えてくれる人もいます。そのような人たちと、どう向き合っていくかで、その後の生活も変わっていきます。

 「感謝は最大の気力」という言葉があります。人の生命【せいめい】・生活を大切にする心の出発点は、自分を産み育ててくれた両親の〈真実の愛〉を見いだすことです。その愛を知るためには、何か一つ親の喜ぶことをするのです。

 その時の親の表情の中に、本当の愛が見えてきます。それは、両親のためというより、自分自身の生命を強くし、能力を高めることにもなっていくのです。

 両親に対する感謝の気持ちが培【つちか】われていくことで、社会に対する姿勢も育っていきます。例えば、お客様から寄せられるさまざまなクレームにも、〈相手が親だとしたら〉と考えれば、前向きにすばやく対処しようと思えるものです。

 「お陰さまでここまで育ちました」という心で、仕事にも対応できれば、お客様にも喜ばれ、発展していく土壌が固まるでしょう。


今日の心がけ◆お陰さまの心を養います

外面【そとづら】

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 K子さんの夫は毎朝、家を出ると、近隣の人たちに「おはようございます」とさわやかな声で挨拶【あいさつ】をします。ところが台所で水仕事をしているK子さんは、その声を聞くたびに、複雑な気持ちになるのです。

 さらに日中、近所の主婦友達から「あなた本当に幸せね。毎朝、旦那さんのさわやかな挨拶にすごく感心しているのよ」と言われます。そのような夫に、K子さんの複雑な心境は増すばかりです。

 K子さんの夫は、家では呼ばれても返事をしません。食事の時も無愛想【ぶあいそう】で、食器もそのままに「ごちそうさま」の言葉すら口に出したことがないのです。他人と接する時だけ「いい顔」をする夫に、もはや愛想を尽かすK子さんです。

 他人に対して丁重【ていちょう】に接することはもちろん大切です。しかし、家庭において、挨拶や後片づけができないようでは、いずれは綻【ほころ】びが出てしまうでしょう。

 家庭生活が疎【おろそ】かでは、社会でいかに良い行ないをしても、真の力は発揮できません。足元の家庭から、物事を実行できるように心がけましょう。


今日の心がけ家庭生活を見直します

厳しい言葉

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 現在、十店舗近いレストランを経営する I さん。今の自分があるのは、高校受験時の叔父【おじ】の一言【ひとこと】がきっかけだったと言います。

  I さんの叔父は、小さな学習塾を開いており、友人K君と一緒に週に二回、その塾に通っていました。K君は普通科の進学コース、 I さんは調理師の資格が取得できる専門課程の高校を志望していました。

 ある日、数学の難問に挑戦していると、「Kにはできても I には解けないだろうな」と言われました。叔父は何でもない一言を発したのかもしれませんが、中学生の I さんは、プライドを傷つけられ、トイレに駆け込み涙したそうです。

 この日を境に、 I さんは〈料理の道で一流になってやろう〉と奮起【ふんき】しました。高校でも必死に勉強し、卒業後も負けたくない一心で働き抜いたそうです。

 数年後、 I さんは同期の中で最も早くお店を任【まか】されるようになりました。それまで叔父への嫌悪感【けんおかん】が消えずにいましたが、〈あの一言があったから、どんなに苦しい状況でも頑張れた〉と、現在は感謝の気持ちに変わったのです。


今日の心がけ◆厳しい言葉を成長の原動力にします
 

後始末の連鎖

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 二人の子供の父親であるY氏の「しつけ三原則」は1.挨拶をする2.呼ばれたら「ハイ」と返事をする3.後始末をきっちりとする、の三点です。

 Y氏自身、「脱いだ靴は感謝してきちんとそろえる」という後始末を、誰かが見ていようがいまいが、喜んで実行していました。ある日、いつものように玄関で靴をそろえていると不思議なことに気づきました。

 帰宅した中学生の長男が、手を添えて靴をそろえていたのです。さらにY家によく遊びに来るその友達も、全員靴をきちんとそろえるようになっていたのです。自分では当たり前と思っていた後始末が、息子たちに連鎖していたのです。

 日々の後始末は、物を片づけることだけではありません。身近な道具や事務用品を使った後は、感謝の心で元にあった場所に置き直すのです。

 後始末ができている人は、次の行動がスムーズに進みます。反対に後始末ができていない人は、ミスが生じやすく、仕事に支障をきたします。

 心を整え後始末に徹し、感謝の心で締めくくりたいものです。


今日の心がけ◆感謝の心で後始末に徹します
 

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